卒業生からのメッセージ

文学部での学びが社会でどのように活かされているかを、卒業生からのメッセージを通じて紹介します。

2019

流通・商事

開発途上国の未来を共に築く

国際コミュニケーション専攻 2016年卒業

日本工営株式会社 コンサルタント海外事業本部営業部

国際社会で活躍できる力を養うため立命館大学へ進学

私が開発途上国で働くことに興味を持ち始めたのは、中学生の時に海外を訪れたことがきっかけです。急速に発展している街の様子を見てわくわくした一方で、貧富の差を感じる光景に直面し、国が違えば発展の方法も異なることに驚きました。「この違いの理由を知り、開発途上国の発展に貢献できる人材になりたい。」その夢を叶えるために、国際的教養、異文化に対する理解、英語運用能力を身に付けられる立命館大学文学部へ進学しました。

入学してからは、講義や英語の文献で異文化や現代の国際社会について幅広く学ぶと共に、専門性の高い英語の授業を通してアカデミックな英語力や読解力を養いました。レベルの高い授業や志を共にするクラスメイトから刺激を受けて勉強する中で、海外の大学に留学して国際関係を学びたいという想いが湧き始めました。様々な留学体験談を先輩から聞いたり、国際教育センターで留学先の大学の資料を見たりして、自分に合ったプログラムを探すことができました。世界中から留学生が多く集まり、世界銀行などの国際機関が所在するワシントンD.C.で国際関係を学びたいと思ったことと、留学をした成果としてアメリカの大学の学位を取得したいと考えたことから、アメリカン大学への学部共同学位プログラム(DUDP)での留学を目指す事にしました。留学の試験に向け、TOEFLやIELTSの勉強にも力を入れました。留学を志すクラスメイトと図書館に籠って夜遅くまで勉強することもありました。挫けそうになったこともありますが、同じ目標を持ったクラスメイトたちと励ましあいながら頑張りました。

希望する留学方法を実現できたからこそ得られたこと

実際に留学をすると、英語での授業中のディスカッションや膨大な量の課題に圧倒されました。学部共同学位プログラムを選んだからには、アメリカン大学の卒業必須単位を全て取るまでは日本に帰れないというプレッシャーもありました。大学のライティングセンターに通い、課題の論文をアドバイザーに何度も見てもらったり、図書館や寮で毎日夜遅くまで勉強をしたりしてなんとか宿題をこなしていました。

アメリカン大学は留学生が多い大学だったので、サポート体制が整っていたことはとてもありがたかったです。様々な国や地域出身の友だちもたくさんでき、生活の中で自然と異文化に対する理解と国際的教養が身に付いたと思います。留学中に出会った友人とは社会人になった今でも交流が続いています。その内の二人は私の結婚式のために、アメリカから日本に駆けつけてくれました。

留学中はメディアでのインターンシップにも挑戦しました。せっかく政治の中心であるワシントンD.Cにいるので、直に国際関係を体感したいと思ったためです。日本のテレビ局のワシントン支局でインターンシップをさせて頂き、国務省の記者会見などに通いました。教室で学ぶだけではなく、国際関係や外交の現場を直に見聞することができ、視野が広がりました。

国際協力や政府開発援助(ODA)に携わる仕事がしたくて日本工営株式会社へ

日本とアメリカで国際関係を学ぶ中で、国際協力や政府開発援助(ODA)に携わる仕事をしたいという気持ちが強くなっていきました。その中で、日本工営株式会社を志望した理由は、ODA第1号案件を受注し、現在も業界のリーディングカンパニーであり、「誠意をもってことにあたり、技術を軸に社会に貢献する。」という経営理念にも魅力を感じたためです。

現在の仕事内容は、アフリカとASEAN地域の営業を担当しています。道路や港湾などのインフラ開発に係るプロジェクトを受注するために、プロポーザル(企画書)や見積もりを作成しています。プロポーザルを準備する際は、これまでの弊社の実績や強み、案件に従事する技術者の経歴をまとめています。弊社の提案が1位内定し、受注が決まると契約交渉をし、契約書類の作成をしています。

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ミャンマー出張時の様子

入社して初めての海外出張ではミャンマーに行きました。ミャンマーでは、港湾や橋のプロジェクトなど多くの現場を訪れました。日々東京の本社で行っている仕事がインフラ事業に繋がっていることを実感できました。実物を見たときは本当に感動しましたね。

また、第7回アフリカ開発会議(TICAD7)が開催された際にはTICAD併設イベントで弊社の紹介をするブースを設置し、アフリカにおける弊社の事業や技術を紹介しました。

様々なイベントやセミナーに出席し、ODAや外交などの情報収集も行っています。

私が営業担当として携わったプロジェクトが開発途上国の抱える問題を解決することで人々の生活を改善し、国が発展する姿を見ること、それが今の私の夢です。

私にとっての立命館大学文学部の魅力

目標を実現するための恵まれた環境があります。私が留学を志した時、留学のために必要な知識や英語力を身につけられる授業があり、アドバイスをくれる先輩や一緒に頑張るクラスメイトがいました。研究をする中で行き詰ったときや悩んだときに寄り添ってアドバイスをくださる先生方がいらっしゃいました。実践的スキルが身につく充実した授業とそれを可能にしてくださる先生方の熱意、そして喜怒哀楽を共にする一生を通して切磋琢磨できる学友。これらが立命館大学文学部の最大の魅力だと思います。

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