卒業生からのメッセージ

文学部での学びが社会でどのように活かされているかを、卒業生からのメッセージを通じて紹介します。

2020

教員

授業の柱は、ゼミで学んだ教育理論。仕事直結の学びが充実。

国際プログラム 2014年卒業

神奈川県立座間高等学校 教諭

地元の大阪を離れ、神奈川県の高校の英語教師になって6年余り。理数教育が充実し、進学校としても知られる神奈川県立座間高校が、今の私の仕事場です。

職場では、英語を教える他に1年生のクラス担任や学年の副主任を務め、進路指導部や男子バドミントン部の顧問としても生徒を指導。多くの担当を掛け持ちし、猫の手も借りたいくらいの忙しさです。でも将来にむけて大切な時期にさしかかる生徒の成長に、幅広い面から関われるのは大きなやりがい。「教師は授業で勝負」をモットーに、教員向け研修会には積極的に参加して授業力の向上に努め、同僚教員と連携しながら組織的な授業改善にも積極的に取り組んでいます。

授業を組み立てる上で、私が今でもよりどころにしているのは、学生時代に学んだ英語教育の理論です。思い付きや経験だけで、生徒の英語力を伸ばすことはできません。理論に基づいて論理的に授業を組み立てることによって、はじめて生徒の心に届く「良い授業」が可能になります。立命館大学文学部で身に付けた知識と経験が、卒業して6年あまりが過ぎた今でも、英語教師としての私を支える礎です。

英語教育の理論を基礎から教えてくれたのは、湯川笑子先生が指導するゼミ(専門演習)の勉強です。海外で第二言語習得がどのように行なわれているかを調べるために英語で書かれた文献を読み、多言語で授業を行うバイリンガル教育についても学びました。またゼミの課外活動として、小学校の先生の英語指導をサポートするボランティアや、教職員・一般人を対象にした高校の公開授業にも参加。教室で学んだ英語教育の理論が、現場でどのように実践されているかを知ることができたのも貴重な経験でした。 graduate/graduate29_sub01卒業前最後のゼミでの写真

英語教師をめざすからには、より高度な語学力を身に付ける必要があります。そこで3回生の時には、大学を一時休学し、米国留学にも挑戦しました。留学期間は7ヶ月。最初の3ヶ月間は留学生向けのプログラムで英語を学び、後半の4ヶ月は米国人学生と机をならべて一般教養の授業を受けて生きた英語を学びました。留学で学んだコミュニカティブな英語力と、ゼミで身に付けたアカデミックな英語力。学生時代に培った英語の総合力が、授業で生徒に英語を教える時に大きな武器になっています。graduate/graduate29_sub02留学中のルームメイトやその友人と旅行でユニバーサルスタジオハリウッドを訪れた時の様子

立命館大学文学部は、高校の英語教師という仕事に直結した知識や経験を、私に与えてくれました。また文学部で出会った多くの友人も、私にとってかけがえのない財産です。さまざまな方面に進み、活躍する友人との交流は今も続き、多くの刺激を与え続けてくれています。将来の夢も価値観も異なる多様な学生が集まり、出会いを通じて多くの刺激を受けられる大学――。それが総合大学ならではの立命館大学の魅力です。

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