在学生の声

4,000名超の文学部生、一人ひとりがオンリーワンの活動を行っています。その活動の一端を紹介します。

2019

特別企画

文学部在学生の1日に密着

端 大智 さん
国際文化学域1回生

立命館大学文学部に通っている国際文化学域の1回生です。文学部は学域・専攻制度で、国際文化学域には英米文学専攻、西洋史学専攻(2020年度よりヨーロッパ・イスラーム史専攻に改編)、文化芸術専攻の3専攻があり、2回生からはいずれかの専攻に所属します。1回生の内に3専攻の授業を受けて学び、2回生から興味・関心に合わせてそのうちの1つを選びます。今は1回生の秋学期で、希望の専攻を決める大事な時期です。

私は、大学から徒歩10分ほどのところで一人暮らしをしています。高校時代に留学をしていたので身の回りのことを自分でするのに人より慣れていたせいか、それほど苦労することはありませんでした。大学では一人暮らしの友達も多く、一緒に晩ご飯を作ったりして楽しく過ごしているので、今のところホームシックにはなっていません(笑)

私の1日を密着取材してもらいました。

8:00 起床・身支度

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高校時代から語学に興味を持っています。毎日やらないと伸びないと自分に言い聞かせて、朝の少しの時間でも英単語帳を開き、語彙力を増やしています。TOEIC受検を控えていたのでモチベーションも上がりました。勉強の甲斐があり、前回よりもスコアが40点上がっていました。今日提出する課題の最終チェックも行なって朝の支度が完了です。毎日、授業や授業の課題、そしてアルバイトなどであまりまとまった時間が取れないので、隙間時間の活用は大切です。

8:30 通学 大学自慢の100円朝食で腹ごしらえ

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学生の味方「100円朝食」。その名の通り100円で朝食を提供するサービスです。全国に先駆けて立命館大学が実施した画期的な取り組みです。私は1限から授業がある日など、週に2度ほどお世話になっています。1限がある日は、朝食を作る時間がないので大変助かっています。

まずはご飯とお味噌汁をトレーに乗せ、おかずコーナーに進みます。おかずはビュッフェ形式で250gまで、好きなものを選ぶことができます。この日は12種類のおかずが並んでいました。いちばんのお気に入りはサバの塩焼きです。8:00から8:40までのサービスなので寝過ごしてしまった日は悔しいです。

9:00 図書館で授業準備

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今日は3限と4限に授業があります。午前中は図書館で課題に取り組みます。蔵書数約150万冊を誇る図書館にはたくさんの資料が揃っています。家では甘えが出てしまいますが、図書館だと気合いが入ります。PC用の電源もあるのでありがたいです。緑が見える席もあって素敵な空間です。お昼頃からは多くの学生が利用するので一杯になります。お気に入りの席に座り、落ち着いて利用するには朝9:00頃から利用するのがおすすめです。

今日は、研究入門Ⅱという授業で「名誤訳を探す」というテーマの課題が出ていて、それを調べます。具体的には、明治時代の誤訳について調べてプレゼンテーションする課題があり、今日はパワーポイントで発表用資料を作成します。課題は個人で行うもの、そしてグループで取り組むものに分かれますが、今回は個人で行います。高校時代にもプレゼンテーションを経験してきましたが、ただ調べたものを発表することにとどまっていました。しかし大学では、相手を説得させる「evidence」を論理的に組み立てることが必要だということを学びました。文献を探し、その文献は果たして信ぴょう性のあるものなのかということも慎重に選びながら、根拠を探していきます。

今回のプレゼンテーションでは、夏目漱石が「I love you.」を月がきれいだと訳したというエピソードにもふれつつ、二葉亭四迷の訳を取り上げることにしました。彼は、あるロシアの文学作品の愛の告白の場面を「死んでもいいわ」と訳しました。社会的、文化的背景と密接につながって生まれる言葉は生きる人の解釈に大きく影響を与えます。誤訳はただの間違いではないのです。だから誤訳を残すことは歴史を残すことだと先生が教えてくださる中で、実際に課題に取り組み、本当にそうだと実感した瞬間でした。時代と言葉は密接につながっていることを知り、深い学びになりました。

10:45 大学内のお気に入りの場所へ

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この猫に会いに来るのが日課になっています。私だけじゃなく、たくさんの人がこの猫をかわいがっています。眠たそうな顔が最高の癒しです。

12:10 昼食

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友だちと学食で待ち合わせて昼食。好きなマンガやアニメの話題でいつも盛り上がっています。毎日昼食は学食で済ませています。学内には3つ学食があり、今日は諒友館の学食です。学食は価格も良心的で一食大体300円~500円で食べることができます。

カレーや丼もの、麺類もあります。お惣菜の小鉢も充実していて、授業がある日は大体利用します。私のおすすめは、「とりざんぎ」と「ささみかつ」です。生協のミールカードを使えば、プリペイドで学食も、コンビニも割引価格で購入できるので、入学時に申請しておくといいと思います。

13:00-14:30 研究入門II

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1回生が20~30人のクラスに分かれて全員が受講する授業です。専門教育への導入を目的としてゼミ形式で行うのがこの授業の特徴です。少人数の授業なので、先生への質問もたくさんできますし、クラスメイトとコミュニケーションもとりやすいです。この大学は京都府外から来ている学生が多いので、友だちができるか不安に感じている人は多かったという話をよく聞きますが、小集団の授業を通じて友だちができるので、全く心配はいりません。

研究入門Ⅱは2回生からの専攻選択に向けて、それぞれの専攻の先生がリレー講義をしてくださいます。これから数時間は英米文学にふれる授業です。今日は「Indian Camp」という英米文学の資料を精読しました。出された課題は、この場面で登場人物はどう思ったのか、自分なりの解釈を英語、または日本語で書いてくるというものでした。

私は、夢を叶えるためにも英語の勉強にフォーカスしていきたいので、2年生では英米文学史を専攻することに入学当初から決めていましたが、学域というシステムで幅広く学べたのは大きな収穫でした。西洋史の「古代ギリシャにおける服の色が表す意味」についての講義は興味深いものでした。1回生は自分がどのような知識を深めたいのかを見極めるためにも、様々な学びにふれることが大切だと思います。

14:40-16:10 イタリア語展開

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外国語はドイツ語、フランス語、中国語、スペイン語、イタリア語、朝鮮語の中から選んで履修できます。私はイタリア語をとっています。父がピザ屋を経営しているので、イタリア語を学んでみたいと思ったのがきっかけです。文学部でイタリア語を勉強できる大学は少ないそうです。イタリア語は学内でも人気の授業です。ペア学習も多くあり、発話の機会が多くてとても楽しいです。イタリア語は英語とは異なり、主語によって動詞の活用が目まぐるしく変化するので、先生のあとに続き、何度もみんなで発話して頭に叩き込みます。今日は先生に指名されてダイアログを読みました。英語以外の新しい言語が身につくのはとてもうれしく、覚えることも楽しいです。未来で使う場面を想像するとわくわくします。時制もたくさんで大変でもありますが……。大学には長期・短期の留学生制度があり、イタリアへ留学している人もいます。高校時代は英語圏に留学したので、今度はイタリアへの留学に少し憧れています。

16:30 サークル活動

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アウトドアサークル「NRC」に所属しています。山登りがメインのサークルですが、気軽にキャンプに行きたい!という人も楽しめるサークルです。週に1回程度、ミーティングを行い、次の活動の企画・計画をしています。都合が悪い時は休んでも大丈夫ですし、アルバイトしながらでも十分活動に参加できます。夏や春などの長期休暇中には合宿もあり、冬にはスキー旅行の企画もあります。山が大好きな人、ゆるくサークル活動を楽しみたい人、どちらの人にとっても楽しめるサークルです。先輩とも仲良くなれて、サークル外でもカラオケに行ったり、誰かの家に集まりゲームをしたりと、楽しい時間を過ごしています。

京都の城陽市にキャンプに行った時は、みんなでテントを立ててBBQをし、楽しい時間を過ごしました。私はまだ山登りには行ったことがないので、近々、トレッキング用のシューズを買って、山登りにも参加したいと思っています。友だちをつくるのにもサークルはとても重要です。立命館にはとてもたくさんの部活やサークルがあるので、いろいろ入学時にのぞいて見ると楽しいですよ。

19:00 帰宅・夕食

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ほとんど夕飯は自炊しています。実家暮らしの時に手伝いはしていましたが、自分で料理をするようになったのは一人暮らしを始めてからです。「食戟のソーマ」というアニメが好きで、今は料理が趣味と言えるくらい楽しんで調理しています。シチュー、カレー、パスタはよく作るレパートリーの中に入っています。この間は友だちと鍋をしました。

今日はスーパーで安く売っていたホタテをメインに、炒めものを作ります。一人暮らしを始めたばかりの時は、好きなものをどんどんカゴに入れてしまい、1回で1000円を超え、無駄使いしてしまうことも多かったのですが最近は慣れてきました。味方の食材は玉ねぎ、じゃがいも、豚肉。だいぶん手際もよくなりました!

さあ調理開始。パプリカとちくわを切ります。ちくわとホタテをバターと醤油でソテーする間に、別のフライパンでパプリカをオイスターソースで炒めます。15分ほどでできました。冷凍していたご飯を温めて、晩ごはん完成です。色合いもばっちりです。

20:00 自由時間

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授業準備や課題、自主学習以外にゆっくりテレビを見たり、時折友だちと一緒にゲームをしたりをしています。課題、予習、復習、自主学習にあてる時間は1日平均して4~5時間ほど。イタリア語ももっと話せるようになりたいので英語と同様毎日勉強しています。YouTubeを見ながら、イタリア人が話すイタリア語を聞いて、発音するという練習をメインに自主学習しています。週2日ほどパン屋さんでアルバイトをしていますが、ない日の夜は同級生の友だちやサークルの先輩とカラオケや家でゲームをする日もあります。

1日の支出

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1日の出費を800円におさえることを目標にしています。(今日はちょっと超えてしまいました)
もちろん遊びに行く時はこの金額にはおさまりませんが……。

私の時間割(1回生秋セメスター)

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時間割を管理するスマートフォン用のアプリ「Orario for 立命館」(※1)を使っています。とても便利で使っている友だちも多いです。

中学校・高校の英語科の教職免許を取得するための教職課程も履修しているので、履修していない人に比べて授業が多く忙しいです。

立命館大学文学部の魅力

高校時代の先生が「シェイクスピア読んでみろ」と言われたことが、文学との出会いでした。シェイクスピアは一番好きな作家です。高校時代、1年間ニュージーランドに留学したことで、さらに英語を学びたいと思い、立命館大学を受けました。受験の決め手は、少人数制の授業が多いところと、立命館の教学理念である「民主主義」という言葉に共感したからです。みんなで知恵を出して、主体的、協力的に一つの意見にもっていくという校風はとても自分に合っています。

将来の夢

今現在、抱いている夢は航空会社のキャビンアテンダントになること。この仕事に就いた先輩の影響も大きいです。日本にとどまらず、世界に視野を広げ、語学力を活かして、自分をどんどん出していきたいと思っています。

1回生の春セメスターに、留学生と一緒に受ける授業を履修しました。留学生は自信をもって考えを発言する一方で私はなかなか発言できませんでした。その時の悔しさがさらなるモチベーションの火をつけました。母語ではない言葉でも意見を堂々と発言できるようにがんばります。

そのために2回生では、書物を読み、BBCニュースを日常的に聞き、学内の国際交流・言語学習施設であるBeyond Borders Plazaに通い、異文化間コミュニケーション力を更にブラッシュアップしていきたいと思っています。

※1:立命館大学が作成・公開しているアプリケーションではありません。

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