在学生の声

4,000名超の文学部生、一人ひとりがオンリーワンの活動を行っています。その活動の一端を紹介します。

2019

国際文化学域

歴史はすべての礎、ドイツ統一の際の愛国心を探る

戸松 亜沙美 さん
西洋史学専攻 4回生

私立 南山高等学校女子部/愛知県

私の出身高校では、1年生のときに、進路オリエンテーション合宿として京都の大学を訪れます。そのときの一つが立命館大学でした。初めて見る大学のキャンパスに圧倒され、とても印象に残り、自然に進路の選択肢に入りました。高校では自分の価値観を変えてくれた地理歴史科の先生との出会いもあり、世界史の教師になりたいという夢を抱いたことから、大学で専門性を高めたく文学部への入学を決めました。

私は高校生のときから、「なぜプロイセンはドイツを統一するときに、プロイセンに吸収するのではなく『ドイツ帝国』という新しい国をつくったのだろう。そこにプロイセン・ナショナリズムというものはなかったのか?」という疑問がありました。この疑問に自分なりの答えを見つけるためにも、西洋史学専攻の卒業論文では、18世紀ドイツにおける「愛国心」の形成について取り組む予定です。

ドイツ統一前は、無数の領邦が存在し、それぞれが主権を持っているバラバラの国でした。いわゆる「プロイセン人」や「バイエルン人」であった彼らが、19世紀に急に自らが「ドイツ人」であることを受け入れることが、なぜできたのか。おそらく、18世紀の間に、その下地が少しずつ生まれていたからではないかと考えています。その下地こそが「愛国心」という概念です。現在はヨーロッパにおける「読書革命」と「啓蒙思想」を絡めて、ドイツで愛国心がどのように市民に浸透していったのか、調査しています。

歴史学では過去の資料や論文を読み解き、それをもとに新しい仮説を自分の頭で組み立てます。そして歴史は、人間の活動のすべての礎になるものです。文学部の他専攻の授業で学ぶことも、自分の研究に大いに活用できる素材となっており、充実した学びの日々を送っています。

また、課外活動では体育会空手部に所属しており、3回生の秋に団体戦で全国大会にも出場することができました。大学では学生が主体になって活動するため、何のために練習するのか、自分たちは誰に支えてもらっているのかなどを真剣に考えます。体育会を通じて、考える力や精神的な強さも培えたと感じています。

昨年の体育会空手道部での夏合宿の様子。組手の練習を行っている。

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