在学生の声

4,000名超の文学部生、一人ひとりがオンリーワンの活動を行っています。その活動の一端を紹介します。

2019

国際文化学域

中国への2回の短期留学を経て、今度は長期留学に挑戦したい!

若林 真央 さん
文化芸術専攻 2回生

私立 京都橘高等学校/京都府出身

大学の講義で中国が大好きに。中国への興味を原動力に苦手分野へも挑戦。

高校時代、世界史が大好きで、中国史にも西洋史にも興味を持っていました。立命館大学文学部の国際文化学域を選んだのは幅広く世界の歴史が学べると考えたからです。

国際文化学域の学生が全員受講する1回生の「文化芸術概論」という授業では、様々な専門領域の先生からリレー講義を受けました。その中で最もおもしろかったのが仏教美術史と日本・東洋美術史を専門にされている西林先生の授業でした。授業を通して、絵画を分析するために歴史や文化をもっと知りたくなり、中国への興味がぐっと深まりました。歴史や文化を知るには漢文を読まなくてはいけません。高校の時、苦手で大嫌いな漢文でしたが、興味があることならがんばれるのが不思議です。漢文を読めるように学んでいるなかで、中国の歴史について知識を深めることができました。

ハードルが高いと思っていた中国留学へ。初めての短期留学の成功が自信に。

高校2年生の時に「兵馬俑」の展示会に行く機会がありました。兵馬俑とは古代中国で死者の死後の生活のためにと、お墓に副葬された兵士と馬の像です。人より大きいのもあって驚いたのを覚えています。この展示会がきっかけで、歴史を学ぶ面白さを知り、中国への興味と留学に行って現地で勉強したいという思いが強まりました。

しかし、はじめから個人で中国に行くことには不安がありました。そのため、立命館大学文学部独自の留学プログラムである「中国イニシエーション実習」を利用して、1回生の3月に初めて中国に行くことに決めました。この留学プログラムでは、中国の深圳、広州、香港の3都市へ滞在し、それぞれの地域での文化の違について学びます。地元大学生との中国語での交流や、フィールドワークを通して、中国の様々な面を知り、また中国語でコミュニケーションをとることにも自信がつきました。この短期留学での成功が、更にレベルの高い中国留学に挑戦するモチベーションになりました。

中国への2回目の短期留学へ。伝わらないもどかしさが更なるモチベーションに

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東アジア現地実習の様子

2回生の8月、「中国イニシエーション実習」でお世話になった先生の薦めもあり、今度は中国での滞在期間がより長い「東アジア現地実習(中国)」という文学部独自の留学プログラムに参加することにしました。このプログラムは、最初の2週間は桂林にある広西師範大学で中国語をみっちり学び、その後三江にある少数民族「侗(トン)族」が暮らす程陽村で1週間のフィールドワークを行います。そして最後に上海で1週間滞在するという計1ヶ月のプログラムです。国外で1ヶ月過ごすというのは初めての経験でした。広西師範大学で受けた中国語の授業は、先生の言っていることが聞き取れないし、まるでスパルタでした。日本ではずいぶん甘えた環境で授業を受けていたのだなと痛感しました。でも言葉のシャワーって本当に大切だと思います。知り合った日本語学科の中国人学生と仲良くなり、一緒にご飯を食べに行ったり、桂林の繁華街に行ったりもしました。拙い中国語で上手くコミュニケーションがとれず歯がゆい思いもしましたが、彼女たちとは今でもSNSを通して交流が続いています。次に会った時に、もっともっと伝えたいことを伝えられるようになろうという思いが、今の私の中国語を学ぶモチベーションのひとつとなっています。この実習で過ごした1ヶ月はこれまでにないほど楽しかったので、今は中国での長期留学を近い目標にがんばっているところです。

中国への長期留学を達成し、将来は日本と中国の橋渡し役になりたい

今の目標は孔子学院の制度を利用して1年間の長期留学に行くことです。孔子学院とは中国が海外の大学などの教育機関と連携し、言語や文化を発信する施設です。立命館大学も連携校の1つです。留学前に中国語レベルを確認するために、HSKという中国政府公認の中国語検定の受験にも挑戦しています。また、学内にある国際交流や言語学習を中心としたグローバルコモンズ「Beyond Borders Plaza(BBP)」を利用して会話の練習も行っています。BBPでは中国語の先生との会話練習、ライティングの添削、語学図書や資格対策の書籍を読みながら勉強、海外留学などの相談、留学生との交流などを積極的に利用しています。

将来のビジョンはまだ具体的には描けていませんが、日本と中国の両国と関われるような仕事に就きたいと考えています。中国進出する企業、または中国に工場をもっている企業などをサポートし、日本と中国の橋渡しとなれるような存在になりたいと思っています。

固定概念にとらわれず、行って体感・体得したものこそ本物の知識。まずは行ってみること〜受験生へのメッセージ〜

興味のある国があれば是非そこに行ってみて下さい。現地に行くのと行かないのでは、学びのモチベーションが全然違います。そして自分の考え方の視野も大幅に広がると思います。例えば、近年中国観光客が増えた日本では、SNS等で中国観光客のマナーについて取り上げられることがあります。実際に私が中国に留学して感じたのは、中国では当たり前の文化を、日本に持ち込んだ途端に異なる反応を受けてしまうことがあるということ。中国に留学し文化を深く知ったことで、今までの自分よりも寛容になったし、先入観を持ったり、話す前から決めつけたりしなくなりました。

語学の習得は気が遠くなるほど長い道のりを進まなければいけませんが、興味があればきっと学び続けられます。授業を大切にし、やるべきことをやることが大切だと思います。通学途中にはテキストの音声を聞いたりしています。諦めたくなる時もありますが、ともに中国語を学んでいるモチベーションの高い人たちから日々刺激を受けています。興味のある方は、今まで学んだことのない言語に挑戦してみてはいかがでしょうか。言語学習を通して、新たな発見に出会えると思います。


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