教員紹介

人間研究学域

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子どもの嘘や秘密は教育的ではない?
キーワード :
教育言説、解釈学的方法、レトリック

山内 清郎教授

所属専攻:
教育人間学専攻
専門分野:
教育人間学、臨床教育学
子どもの生活世界にどうアプローチすることができ、またアプローチすべきなのかを方法論的側面から追及しています。例えば子どもの「嘘」や「秘密」は誰もが当たり前に知っていることかもしれません。ですがその意味を考え出すと、単純にいまいましく思ったり、一方で、ほほ笑ましく思ったりするだけでは済まない別次元の意味が見えてくることもあります。こうした意味志向の人間学的哲学的アプローチは抽象的考察に終わらずに、わたしたちが当たり前として疑わずにいる教育観を揺さぶり問い直すきっかけになる場合もあるかもしれません。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

「教育的」は不思議な言葉です。「受験勉強は教育的」なのか、それとも「教育的でない」のか。勉強させる先生の立場からすると当然教育的であるはずでしょうし、生徒の立場からすると短い期間我慢するだけの苦行(非教育的)かもしれません。さて、本当のところは? 学問的に「教育」を研究する材料は、こんなところにも転がっているのです。

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精神分析から見える人間の不可解な心理
キーワード :
精神分析、心理臨床

山本 昌輝教授

所属専攻:
教育人間学専攻
専門分野:
心理療法、心理査定
私は精神分析学をバックボーンに、日常の行動の背後に隠されている心の動きを分析し解明することに従事しております。そのようにして得られた知見をまずは心理面接(心理的対人援助)に活かすのです。
そしてそれらの知見の集積は、人間の生き様の解明でもあります。人格がどのように形成されるのか、そしてその過程で私たちは多くのものをみて理解することができるようになる一方で、それと同じくらい、あるいはそれ以上に多くを見ないし理解しようとしなくなっていることに気づかされます。
私の研究は一見何の意味もないように見える個人の行動や生活の営みの背景に隠れている意味を明らかにすることで、ここが一番の面白いところです。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

当たり前と思えることに敢えて疑問を投げかけましょう。私たちは、知らぬ間に当たり前と思い込んでいることが多く、そのことが真実を見えなくしてしまっていることに気づきましょう。そうすることで新しい世界を発見することになります。好奇心と探究心が私たちを日常の世界に覆い隠された世界への扉を開くことになります。

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統合的な観点から教育や人間、自己を知る
キーワード :
統合理論、意識、自己

平野 貴寛助手

所属専攻:
教育人間学専攻
専門分野:
教育人間学
統合理論とは、物事を捉える際に特定の見方や考え方を排除することなく、統合的に結び付けていく枠組みを提供する理論です。教育や人間を研究する際にも、そこには多様な見方が存在しています。例えば、個人の内面である心や意識、外面から観察可能な行動、集団の内面で共有される文化、外面的なシステムや社会などです。私の研究の主題は、多様な見方を結び付けていく統合理論がどのような思想構造をしているのかを明らかにしつつ、その観点を用いて教育や人間に関わる現代の諸課題を探究していくことです。そして、それらを探究することを通して、自己を問い、自己を知る契機にしたいと考えています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

最も探究したいこと、大切にしたい問いは何でしょうか。私自身は大学生活において、なんとしても取り組みたかった課題と正面から向き合いました。そして、そのときの体験的な学びが今の自分へとつながっていると感じています。自らに正直かつ真剣に学ぶ学生のみなさんの助けとなるよう、応援させていただきます。

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