教員紹介

  • 聖地巡礼

日本文学研究学域

アニメを「読む」
キーワード :
アニメ、メディアミックス、表象文化、聖地巡礼

禧美 智章准教授

所属専攻:
日本文学専攻
専門分野:
アニメーション、日本近現代文学
文学研究と映像研究の手法を用いて、アニメーション作品の研究を行っています。例えば、映像にも文章と同じく文法があります。ただなんとなく撮影しただけの動画は、決して「映画」にはなりません。悲しい場面には悲しみを表現する工夫(演出)が必要です。約2時間という限られた上映時間のなかで、観客を作品に引き込むストーリー展開の工夫も必要です。また、「ミュージックビデオのように音楽と映像をシンクロさせるのが得意な監督」のように、監督の文体といったものも存在します。 そんなアニメーションの面白さの秘訣を探る。つまり、作品に使われている文法や文体を分析し、監督が作品を通して観客や社会に伝えたかった想い(思想)をあぶり出す。そんな研究を行っています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

みなさんは文学と聞いて、どのような作品を思い浮かべるでしょうか? 僕は「文学」を「言葉によって心を動かすもの」と広く定義づけて研究を行っています。したがって、アニメやマンガ、映画といった国語の教科書に載っていないメディア文化も「文学」として研究対象となります。一緒に新しい文学研究の扉を開いてみませんか?

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国際文化学域

船も人も漂流して:人類学というビーチコーミング術
キーワード :
大衆的図像、複製技術

中村 忠男教授

所属専攻:
文化芸術専攻
専門分野:
文化人類学、説話学
もともとは南インドやパキスタン西部でヒンドゥー教の巡礼を研究していました。ところが、辺境の聖地にもかかわらず、国外から来た巡礼者に遭遇することが多く、そこからインド洋全域におけるインド系移民の移動=ディアスポラを研究することになりました。おかげで、パキスタン沖合にある孤島の聖地の調査中に、古代からあるダウ船の漁船をチャーターしたところ、エンジン不調で半日ほど漂流し、漁師から「心配するな、たぶんオマーン(アラビア半島)には着くから」と慰められ、インド洋交易の現実を痛感する羽目に。こうして、現在ではインド洋東部域にあるアンダマン諸島の植民地化とその表象をめぐる人類学的研究をおこなっています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

共に、頭と体を使って考えましょう。「問い」を産出すように日常をサヴァイヴしていきましょう。

COLUMN

文化人類学は、“石蹴り遊び”。 思いがけない発見が待っている。

文化芸術専攻

中村 忠男

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地域研究学域

観光から近現代社会を楽しく深く探究する
キーワード :
イメージ、移動、観光地

神田 孝治教授

所属専攻:
地域観光学専攻
専門分野:
文化地理学、観光学
観光は、楽しさ、憧れ、夢、欲望といったものと密接に関係した現象です。他なる場所にこれらと結びついたイメージが投影されるなかで、観光客が生じ、観光地が創造されるのです。また、観光地という場所は、観光客をはじめとする多様な移動を通じて創り出され、そして変化し続けています。そこで私は、観光客の地理的な想像力や、様々な空間的移動に注目して、観光地が社会的にいかに創造されているのか、またそれがどのように変容しているのかを研究しています。こうした研究は、観光という楽しさと関わるテーマを取り扱いながら、近現代社会の文化的・空間的な特徴を多角的かつ深く探究するものとなっています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

みなさんは旅が好きでしょうか。これまであまり関心がなかった人も、是非、いろいろな場所へ出かけてみることをお勧めします。いつもとは違う場所に行くことは、新しく興味深い体験や発見を生じさせる契機となります。こうしたなかで知的好奇心が芽生えれば、皆さんはもう学問を楽しめる学生になっています。

COLUMN

ツーリズムから読み解く社会。 楽しみのための場所を問う楽しみ。

地域観光学専攻

神田 孝治

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