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国際文化学域

ヴィクトリア朝から現代社会の抱える問題を考える。
キーワード :
チャールズ・ディケンズ、イングリッシュネス、サヴォイ・オペラ

金山 亮太教授

所属専攻:
英米文学専攻
専門分野:
19世紀イギリス小説、軽歌劇を含む大衆演劇
英国史上、女王の治世の時期(エリザベス朝、ヴィクトリア朝、現代)には国が栄えると言われますが、輝きの裏には必ず影が存在します。科学技術の暴走や民族間の対立、帝国主義の負の遺産など、現代に生きる私たちが直面している諸問題の多くはヴィクトリア朝にその端緒があります。これらを時間と空間を超えた普遍的な課題として捉えるのが、私の目下の課題です。ディケンズなどの文豪への興味から始まった私の研究歴ですが、最近は19世紀末にイギリスで一世を風靡した「サヴォイ・オペラ」という、大衆向け軽歌劇の中に現れる民族意識の変遷を切り口に研究を進めています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

シャーロック・ホームズや切り裂きジャックなどでお馴染みのヴィクトリア朝英国を舞台にした文学作品を研究しています。数々の作家を輩出したことから「小説の世紀」と言われる時代ですが、そのような「表の顔」だけでなく、当時の人々の価値観や欲望がよりむき出しの形で表れている大衆娯楽やメロドラマなどの「裏の顔」にも関心があります。

COLUMN

小説は表の顔、娯楽作品は裏の顔。 読み解く中で見えてくるイギリスの素顔。

英米文学専攻

金山 亮太

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国際文化学域

英米小説における女性たちの表象
キーワード :
アメリカ文学、ジェンダー、新しい女性

中川 優子教授

所属専攻:
英米文学専攻
専門分野:
英米文学、ジェンダー
南北戦争後のアメリカは大きな転換期をむかえ、健康で裕福で活発なアメリカ女性が、新しい国アメリカを象徴するものとして雑誌や広告、文学に描かれるようになりました。一見明るい未来を象徴しているようにみえますが、実際そう単純ではありません。またこの頃社会進出を試みる「新しい女性」がイギリス小説にも登場しました。私はこのような女性の表象を英米小説、とくにこの女性たちに共感しながらも、複雑な思いをもって描いたヘンリー・ジェイムズやその周辺の作品にみいだし、研究しています。作品を精読する以外にたくさんの資料も読まないといけませんが、意外な作品間のつながりがみえたりするのが面白いです。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

英米小説をぜひ原書(英語)で読んでみてください。最初はむずかしいかもしれませんが、一度翻訳で読んだ作品から読み始めれば、物語を理解しやすいでしょう。物語の世界に引き込まれていけば、英語を読むことに慣れていき、英語の読解力も向上します。それはまた英語で話す力の向上、そしてより広い世界の経験へとつながっていきます。

COLUMN

小説を深く読み込むことで得られる「文学の力」

英米文学専攻

中川 優子

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国際文化学域

アイルランドを通して出会う、ひとの言葉と想像力
キーワード :
アイルランド文学(おもに詩と小説)、文学と場所

中村 仁美准教授

所属専攻:
英米文学専攻
専門分野:
アイルランド文学
わたしはいま、20世紀以降のアイルランドの英語文学を中心に研究しています。アイルランドは神話、民話、伝統音楽、名だたる文士たちによる文化的貢献も広く知られる、緑豊かな西の国です。一方、言語接触(アイルランド語と英語)、歴史上の移民の多さ、北アイルランド問題、欧州連合(EU)内での立ち位置など、文明間の境界や文化の越境性について多くの視座を提示する国でもあるように思います。ユネスコ文学都市にも選ばれた首都ダブリンを有する、この国の文学の息吹に耳を澄ませながら、詩や小説を丁寧に読み、その躍動を伝えていけたらと思っています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

自分が心惹かれるもの、そして世界への関心と問題意識を大切に、広い心で大きく学んでもらえたらと思います。絶えず変化する世界も、変わりゆく自分さえも恐れずに、ぜひ大学であなたらしい日々を過ごしてください。

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