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福森 隆寛 先生(情報理工学部)

2021.01.20


『「日常の偶然」の確率』
ティム・グリン=ジョーンズ著 ; 藤原 多伽夫 訳(原書房,2013)

皆さんは、ニュースなどで報道される新型コロナウィルスのPCR検査の陽性率を見て、どのように感じるでしょうか?この本は、人間の一生涯で経験する可能性のある事象に着目し、それが起こりうる確率を考えた一冊です。本書で示されている確率の導出方法については、更に深い議論が必要ですが、数学が苦手な方でも確率の意味を改めて見つめ直す良い機会になると思います。

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『人工知能は人間を超えるか : ディープラーニングの先にあるもの』
松尾 豊 著(KADOKAWA,2015)

人工知能やビッグデータ分析に精通している松尾豊先生が、これまでのAI分野の栄枯盛衰、現在の人工知能の構成技術とその実力など、人工知能を理解する上で必要な知識をわかりやすく紹介されています。最近、メディア報道や学会などで人工知能の能力が人類を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)についてよく議論されていますが、本書はそのポイントを正しく見極めるための参考材料になると思います。

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『ドラえもんを本気でつくる』
大澤 正彦 著(PHP研究所,2020)

藤子・F・不二雄氏の漫画作品「ドラえもん」で描かれているロボットを実現させることに情熱を注ぐ若手研究者の物語です。大半の人は、AIやロボット研究者が中心となって開発するものだと思うかもしれません。しかし、実際は心理学、認知学、神経科学などの幅広い知識が要求される上に、起業家、小説家、医者などの異業種の人たちと連携する必要もあります。まさに夢は一人で実現できないことを実感できる一冊です。

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『文系と理系はなぜ分かれたのか』
隠岐 さや香 著(星海社,2018)

情報理工学部は、自然科学・応用科学だけでなく、人文科学や社会科学にも応用できる研究テーマに溢れています。ある意味で学際的な学部に在籍する私は、文系と理系の観点で学部を大別しがちな現在の教育体制の意味をよく考えます。本書では、教育や研究分野において文系・理系の枠組みが誕生した歴史が説明されているだけでなく、性別や産業界の視点から文系・理系が分析されており、教育者と学習者の双方が参考になる一冊です。

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『還暦からの底力 : 歴史・人・旅に学ぶ生き方』
出口 治明 著(講談社,2020)

立命館大学アジア太平洋大学の出口治明学長の還暦を過ぎてもパワフルに活躍するための人生指南書です。出口学長の豊富な人生経験や歴史・哲学の知見に基づいて、自分らしい人生を楽しく全うするための勘所が記されています。これを拝読して、自分が社会で果たすべき役割は年齢によって変わるかもしれませんが、「人を大切に、自分の体を大切に、どんな知的好奇心も大切に」は何時も不変だということを再認識しました。

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『白い巨塔』
山崎 豊子 著(上巻:新潮社,1993)

大学病院で次期教授を目指す男の医師人生を描いた社会派長編小説で、私が一定の年を重ねる度に読み返す一冊です。この本を初めて読んだのは高校生でしたが、様々な人生経験を経てから、改めて読むと、なぜか今まで気にも留めていなかった人物や、嫌悪感を抱いていた人物の考え方や価値観に共感するようになりました。読めば読むほど、物語の新たな側面をたくさん発見できる深みのある本です。

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『たった一人の熱狂 : 仕事と人生に効く51の言葉』
見城 徹 著(双葉社,2015)

幻冬舎代表取締役社長の見城徹氏の仕事に熱狂するための金言が凝縮された一冊です。これを読んだ当時、私は出版界の革命児と呼ばれた見城氏の仕事、交遊、娯楽など人生に関わる全てに注入する熱量の大きさに唯々圧倒されました。今、情熱を注げるものが見つからないという方にとって非常に刺激的な書籍です。

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『決断力』
羽生 善治 著(角川書店,2005)

プロ棋士の羽生善治氏は、過去に数多くのタイトルを獲得し、最近では史上初の永世七冠を達成したことにより棋士として初の国民栄誉賞を受賞した日本将棋界の牽引者です。この書籍では、羽生氏が将棋を題材に意思決定の構造を紐解いています。日々の学生生活、研究活動、仕事というのは意思決定の連続であり、あらゆる場面で最良の決断を行うために参考となる一冊だと思います。

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『天才』
石原 慎太郎 著(幻冬舎,2016)

日中国交正常化や日本列島改造論など、今でも伝説として語り継がれる功績を残した元内閣総理大臣の田中角栄の一生が描かれた一冊です。私がこれを読んだとき、他の誰よりも国民の目線に立ち、政治家として与えられた権限をフル活用しながら、人とお金を効果的に動かす彼の才能に衝撃を受けました。彼のような政治感覚を知るだけでも、皆さんの日頃の生活や仕事に対する見方が変わると思います。

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