D群スポーツ・健康科目

 スポーツに親しみ健康に関する意識を高めることは、若者の人間形成と健康づくりに重大な役割を果たします。この認識のもとに、スポーツ実践そのものを学びの対象とする実技科目と、スポーツを題材としたスポーツの歴史、スポーツの現代社会との関わり、スポーツの科学的な研究ならびに健康づくりを題材としたヘスルケア、地域コミュニケーションをテーマとする講義科目によって構成される科目群です。特に実習については、学部・回生を超えた組織・集団作りを通じて、スポーツ技術やその知識、分析能力の習得のみならず集団に関する幅広い知識と分析能力の涵養をめざします。

開設科目名、配当回生および概要・到達目標

※一部の学部は以下の科目群・分野の構成を適用していません

スポーツの歴史と発展

1回生以上

人間社会が産み出したスポーツは、社会の発展と変容の影響を受けつつ変化したため、スポーツの概念も多岐・多様な定義がなされてきました。本講義では、人類の誕生以来行われてきた身体文化やスポーツの歴史を紐解きつつ、「人間にとってスポーツとは何か」について論じていきます。

1.人類は誕生以降、古代・中世・近代における人間生活とスポーツのかかわりについて説明できる。
2.近代市民社会における「近代スポーツ」が生気してきた歴史、原因について説明できる。
3.現代のスポーツ界の諸問題やスポーツ観、今後の人間におけるスポーツのあり方について、その歴史的背景や検討すべき課題を指摘し、説明できる。

スポーツと現代社会

1回生以上

スポーツは独自な価値をもっているゆえに歴史的に展開されてきた文化です。今日、世界的規模で吹き荒れる市場原理の嵐に巻き込まれながら、スポーツの価値が多様化してきているといわれています。それは独自な価値を現実的価値として享受するための力量形成が阻害されていることに起因しています。さまざまなスポーツ事象をとりあげ、価値現実の阻害要因を明らかにしながら、国民のスポーツ権として結実させていく方途を探っていきます。

様々な体育・スポーツ事象があげられますが、それぞれにおいて以下の点が求められます。
1.取り上げられるスポーツ事象がどのような現象であるかの全体像を説明できること。
2.それらの事象が歴史的・社会的に展開されてきた家庭を説明できること。
3.なぜそのような現象が生ずるか、背後にはたらく要因が何かを、自分なりのスポーツ観に関わらせながら説明できること。

スポーツのサイエンス

1回生以上

スポーツおよび身体活動に関する基礎的な知識を運動生理・生化学を中心にして学び、それらをベースにして、スポーツトレーニング、体力・健康の保持の向上、ならびに生活習慣病予防などに関して実践的な視点からの認識を深めます。
1.筋および呼吸循環器系の機能について説明することができる。
2.トレーニングに伴って生じる生体の変化(トレーニング適応)と運動不足によって生じる生体の変化について説明することができる。
3.生活習慣病について説明できるとともに、生活習慣病の予防・改善にとっての身体活動のはたす役割について説明することができる。
4.体力・健康の保持・向上のための運動プログラムを作成できる基礎能力を身につける。

現代人とヘルスケア

1回生以上

現代の健康問題に個々人がどのように取り組めばよいかについて、身近な生活の中の諸問題をとおして具体的に考えていきます。「健康の主人公」像の形成を中核に据え、「健康作りの処方箋」だけでなく「健康の科学」の理論を学習します。

1.「健康」がもつ、広くて深い意味について落ち着いて考えられること。
2.「人間的自然」で、表される身体機能の恒常性と現実生活の中で種々生起する矛盾関係について理解を深めること。
3.現代的な「健康問題」えお心理的、肉体的そして社会的な諸側面から総合的に捉えるようになること。
4.「地球環境」との関わりに着いても視野を広げて考えることができること。

スポーツ方法実習Ⅰ・スポーツ方法実習Ⅱ

1回生以上

生涯を通してスポーツ実践するために必要な身体や、スポーツ技術・集団に関する幅広い知識と分析能力を身につけます。さらには実践を通してスポーツの科学的な知識・視点を学び、継続的な生涯スポーツのための基礎的な能力を養うことを目指します。

1.スポーツの科学的な知識・視点を学び、継続的な生涯スポーツのための基礎的な能力を養う。
2.スポーツ技術の習得方法、スポーツ技術の分析方法を理解する。
3.スポーツ技能向上のためのトレーニング方法ならびに組織的な運営手法を理解する。