広島・長崎プログラム

募集要項

テーマ
被爆の実相に触れ、核惨事の原因と再発防止策を世界の学生たちと語り合う
――南京事件から80年、憲法施行から70年目の被爆地にて

場 所
京都・広島・長崎
募集人数
15名(APUから参加の4名程度を含む)
研修期間
8月1日(火)~8月10日(木)の9泊10日
事前研修
衣笠とAPUをテレビ回線でつなぎ、第1回は5月27日(土)、第2回は6月10日(土)、第3回は7月9日(日)の午後3時からを予定
事後研修
10月7日(土)の午後3時からを予定。
費 用
55,000円(予定)(広島・長崎までの片道交通費、宿泊代、バス代など)
担当教員
藤岡 惇(経済学部特任教授)
随行教員
ピーター・カズニック(アメリカン大学歴史学教授・核問題研究所長)
随行する被爆体験者
近藤紘子(アメリカン大学卒、広島流川教会の谷本清牧師の長女)
シラバス
広島・長崎プログラム

内容

  1. 本プログラムは、米国ワシントンDCにあるアメリカン大学と、立命館大学とが、1995年から行ってきたもので、今年で23回目になります。ピーター・カズニック教授に引率されて、15名ほどのアメリカン大学の学生が来日しますので、立命館の方も、15名の参加者を募集します(立命館アジア太平洋大学の学生4名ほどを含む)。そのほかに、国際関係学部のグローバル・スタディーズ専攻の英語科目(クロス京子准教授担当)の参加者も合流します。この旅には、過去に参加した学生5名が、「先輩リーダー」として同行し、皆さんの世話をし、旅行の実務を担ってくれます。
  2. アメリカン大学を窓口にして来日する米国人学生、世界各国の学生たちとともに、広島・長崎を訪れて、被爆者の証言を聴き、広島平和記念資料館・長崎原爆資料館を見学し、交流したいと思います。平和とは対話です。このセミナーでは、さまざまなレベルの対話──米国だけでなく、世界各国からやってくる学生との対話、被爆者との対話、過去との対話、広島・長崎の学生との対話等々──を通じて、わたしたちのこれからの学びの方向性を見つけたいと思います。

1. 目標

  1. 1945年8月に生まれた原爆雲の下で何が起こったのか、その真相をリアルに認識する。
  2. 米国はなぜ大急ぎで2発の原爆を投下したのかについて、認識を深める。
  3. 「核の時代」とは何か、原発が軍事攻撃を受け炎上したばあい、あるいは宇宙空間で核爆発が起こったらどうなるかについての認識を深める。
  4. 66年もの間続いてきた朝鮮戦争を終結させ、米国と中国と日本の間で戦争の再発を防止するにはどうしたらよいのかについて、明確な認識をもてるようになる。
  5. 外国の若者と臆せずに会話ができる力量を育み、心のつながる終生の友人をつくる。

2. 現地日程と訪問地など(予定)

    • 8月1日(火)京都プログラムの開始、結団式、京都見学
    • 8月2日(水)平和ミュージアムの見学、被爆者の証言、夕食パーティ
    • 8月3日(木)原爆投下の真相、現代の戦争と平和をめぐるセミナー、京都見学
    • 8月4日(金)京都から広島へ移動、広島でのフィールドワーク
    • 8月5日(土)広島でのフィールドワーク
    • 8月6日(日)広島でのフィールドワーク
    • 8月7日(月)長崎へ移動、長崎でのフィールドワーク
    • 8月8日(火)長崎でのフィールドワーク
    • 8月9日(水)長崎でのフィールドワーク
    • 8月10日(木)長崎でのフィールドワーク・長崎で解散

    ※ 交通事情や訪問相手先の都合により、変更になる場合があります。

3. 2016年度参加者の感想

The horrific event that transpired on August 6th, 1945 in Hiroshima will forever be inscribed into the consciousness of those who choose not forget the specters of the past. Remembrance of this past tragedy is honored by the Hiroshima Peace Center, whose mission is to educate today’s youth about the dangers of nuclear oblivion. The museum itself serves to honor the memory of those fallen victim to the devastation wrought upon them by nuclear weapons, as well as disseminate a firm message of lasting world peace achieved by anti-nuclear proliferation. Walking through the museum grounds, I was taken aback by the harrowing displays of the personal affects of people who perished from the atomic bomb, as well as the visceral replica of a mother and her child walking through the recently bombed city. I have since lauded the museum to my friends in the United States, and urge anybody with an interest in the promotion of peace to visit Hiroshima and its landmark museum.
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1945年8月6日に広島で起きた悲惨な出来事は、過去の惨劇を忘れないようにしている人々の心に永遠に刻まれています。現代の若者に、忘れられている核兵器の恐ろしさを伝え続ける広島市平和文化センターにとって、惨劇を忘れないということはとても大切なことだと思います。平和記念資料館は、核兵器によって惨害が降りかかった第二次世界大戦に戦没者や被爆者を敬い、各反対運動の拡散による恒久平和に実現への思いをより一層広める役割を果たしています。資料館を歩きながら、核爆弾によって亡くなられた人々への影響を物語る、見るに堪えない展示を見たり、爆弾に落とされる中を歩く母と子を模った蝋人形を見たりしました、このような経験をしてアメリカに帰国してから私は、友人に資料館の話をし、平和運動に興味のある人に広島を訪れ、その象徴である資料館を訪れるよう呼びかけています。

Matthew Bell (アメリカン大学 学生)


In this seminar, I visited Hiroshima for the time since my field trip in elementary school, and heard the stories of Hibakusha. I had only been able to feel the fear when I saw the exhibits at the peace museum before, but this time, I was able to think deeply about what we could pass on to the next generation in order not to repeat the same tragedy. We are the last generation that have access to Hibakusha’s story directly from their mouth. Keeping the stories and voices of Hibakusha in our mind, I strongly felt that we have to consider seriously what we can do for the peace of our future.
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私は先日小学校の修学旅行ぶりにヒロシマを訪れ、被爆者の方のお話をお聞きしました。当時は資料館に展示されている資料を見て漠然と恐怖しか感じることが出来ませんでしたが、今回では、原爆の恐ろしさを実感すると同時に、このような惨劇を二度と繰り返さないために未来に繋げていけることは何かを真剣に考えることが出来ました。私たちは被爆者の方々から直接お話を聞ける最後の世代です。聴かせていただいたお話を心に留めながら、未来の平和のために自分たちが出来ることを考えていかなければならいと感じました。

竹島 優香(立命館大学2回生)



My grandmother was a victim of the atomic bomb in Hiroshima. I can never forget how she looked down, suppressed tears, and strained her voice when she told me about atomic bomb. However, because I did not experience it directly like she did, I do not have any feeling of hatred towards Americans at all. That’s why I decided to join this seminar in order to know what both Japanese and American students think about the war and how their preconceived ideas have changed.
What remains in my mind the most strongly is the ceremony of floating lanterns (toro-nagashi) on August 6th. One student from American University started to shed tears while looking at the floating lanterns. I never knew whether his tears was for the sight of the lights in the darkness or the tragedy of 71 years ago that he associated from the sight. But from this, I did feel that we could understand each other by heart, no matter where we stand or originate.
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私の祖母は広島で被爆しています。私は祖母が原爆の話をするときのうつむいた顔や息を詰まらせる姿、絞り出すようにして発する声を忘れません。しかし、私は直接被害を受けていません。アメリカを恨む気持ちは一つもないのです。だからこそ、アメリカの学生と共に広島で学びお互いの気持ちや先入観の変化を知りたいと思いこのセミナーに参加しました。私が広島で経験した心に一番残ることは8月6日の灯籠流しです。私のグループのアメリカン大学生が、灯籠流しを見て涙したのです。彼は暗闇の中淡く光る灯籠に涙したのか、71年前の光景を思い浮かべて涙したのかは分かりませんが、立場や背景は違えども心は通じるということを身をもって経験したセミナーになりました。

西田 安純(立命館アジア太平洋大学2回生)


4. 2015年度プログラムの様子(Ritsumeikan Channelより)

広島・長崎をめぐり、平和を考える「国際平和交流セミナー」 ショートver.

広島・長崎をめぐり、平和を考える「国際平和交流セミナー」 10分ver.

2015 Peace Studies Seminar in Hiroshima and Nagasaki (1-minute version)

2015 Peace Studies Seminar in Hiroshima and Nagasaki (10-minute version)