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生命科学部長表彰の若手教員表彰式が行われました

 4月12日(火)の13時からリンクスクエア2階の演習室2Aで生命科学部長表彰の若手教員表彰式と受賞者による講演が行なわれました。
 この生命科学部長表彰は、顕著な研究業績をあげた39歳以下の若手教員を顕彰するために生命科学部学部長賞を授与し、併せて生命科学部全体の研究力向上に資するものとして設立されたものです。
 今回、生命科学部では生物工学科の戸部隆太助教と生命情報学科の姫野友紀子助教が受賞されました。

【戸部先生の表彰された研究内容について】
 セレン(Se)は、セレンタンパク質の形で細菌・アーキア・真核生物の3生物ドメイン全てに存在します。他方、植物ではSeは必須元素ではないが、特有のSe代謝機構が存在し、ある種の植物は有用なSe含有化合物を体内に蓄積します。Seの持つ高い抗酸化作用に着目し、がんの治療や予防、抗老化などを対象として研究が進められています。さらに、Seは希少非鉄金属であり、ハイテク産業用の微量粒子材料としての利用も高まっています。
 戸部先生は、現在所属する応用分子微生物学研究室において、主に微生物におけるSeおよび同16族に属するテルルの代謝について研究を進め、その研究結果を国内外の学会にて発表してきました。また、Seを対象とした研究以外にも糸状菌における糖脂質合成について論文を報告しています。過去2年間で、国際論文7報、国際著書における6つのチャプター、国内雑誌の総説等2報の合計15報の業績を挙げています。さらに、国際学会報告13件および国内学会発表として23件の研究発表を行い、2016年の日本微量元素学会では優秀発表賞を受賞しました。これらの成果が認められ、今回の受賞となりました。




【姫野先生の表彰された研究内容について】
 生命科学の分野では今、世界中でたくさんの研究データが溢れています。そんな中、膨大な量のデータから必要な情報を選び出し、整理して知識を統合していく技術が求められています。特に生命(生)の機能(理)を学ぶ生理学では、ミクロな現象だけでなく生体がいかに生命活動を維持しているのかというマクロな命題に対しての、統合的な視点からの理解が必要不可欠です。そこで注目されているのが、生体の生命活動をコンピュータ上に再現する生体機能シミュレーションです。
 姫野先生は、組織機能解析学研究室の研究グループの一員として、心臓・循環に関するシミュレーションを用いた生理学的な研究を進めています。過去2年間では、分子・細胞レベルから組織・臓器レベル、個体レベルのシミュレーターを駆使して様々な複雑な生体機能のメカニズムを解明し、国内外で発表してきました(国際論文5報、総説1報、国際会議報告6件、国内学会発表15件)。また、シミュレーターを用いた学術研究だけでなく、生命情報学という新しい分野における後進の育成にも力を入れており、「心筋細胞フィジオーム理解のための電子教科書“e-Heart”」と題する電子教科書の作成や、関連するワークショップの国内外での開催にも積極的に取り組んできました。このような多面的な活動が評価され、日本生理学会から2016年度入澤彩記念女性生理学者奨励賞を授与されました。これらの成果が認められ、今回の受賞となりました。





 おめでとうございます!