/file.jsp?id=516782
文字サイズ


  • 清水 剛志助教
  • Takeshi Shimizu
  • 応用化学科
  • 研究室無機電気化学研究室
  • 専門分野電気化学 無機化学
  • 担当科目分析化学実験
    • エネルギー
    • 機能材料
Q1研究の内容を教えてください。

 皆さんが普段使っているリチウムイオン電池は、酸化還元活性な物質(活物質)が正極・負極上で導線を介して可逆に電子を与え、受け取ることにより、大きな電力を長時間繰り返し利用することができます。近年では、携帯機器の普及により、さらに高性能な蓄電池の開発に向けて、新しい活物質の探索・評価が進められています。そのような潮流の中、私は、多電子酸化還元活性な活物質を用い、高性能な蓄電池の設計指針およびその開発を研究テーマとしています。

Q2研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

 高校の授業で、化学が身の回りで使われていることを実感したのが始まりでした。特に、酸化還元反応は、電子が物質間に移るという単なる知識で終わらず、二次電池という私たちの生活必需品の基礎となっているという点で印象深かったです。知識がこんなに面白く役に立つんだという感動を味わうと同時に、もっと知りたい、自分の手で面白いものをつくりたいと思うようになりました。それが理学部の進学につながったと思います。 大学入学後は、理学の観点から二次電池を研究する先生の指導の下、正極活物質に関する研究を行ってきました。その研究では、デバイス性能の評価はもちろん、X線を利用した反応メカニズムの解明、ときには初めて合成された物質を活物質としてまったく新しい電池の開発を共同研究でやらせていただきました。この研究を通じて、さまざまな知見が得られる面白さに魅了され、現在の研究につながっています。

Q3高校生へメッセージをお願いします。

 振り返ると、高校で学んだことが、今の自分がやりたいことにつながっていたと感じました。また、そのモチベーションが、試験勉強、大学受験の支えにもなってくれたとも思います。その経験から、興味を持って取り組むことが将来のためのエネルギーを与えてくれたと実感しています。 今皆さんが学んでいることは、大学での学び、ひいては自分の将来を充実させるチャンスになると信じています。このご時勢、くじけそうなときもあるかもしれません。でも、自分の将来について真剣に考えたことに自信をもって、今を大切に過ごしてください。皆さんの未来を楽しみに待っています。