専攻紹介

日本語学は、日本語という個別言語を対象とする言語研究の一領域です。日本語は、千数百年以上にわたる長い歴史を持つ言語であり、地域、世代、性別などによる違いがあるなど、多様な姿を見せています。この日本語の変遷、多様な実態を解明するために、「コーパス」を活用した日本語研究に取り組み、さらに日本語を相対化して捉える視点の獲得を目指します。

図書館は、人類の知的遺産を保存、継承するとともに、それらの利活用による新しい文化の創造に多大な貢献をしてきました。しかし情報化の進展する現代社会では図書館が担うべき役割も変わりつつあります。これまでの図書館の歴史的展開を理解した上で、高度情報化社会における出版メディアと図書館との関係といった今日的課題を図書館情報学の重要なテーマと位置付け、その課題の解決に取り組んでいます。

情報化が進んだ現代社会における問題の一つに「情報格差」があります。この問題には、日本語が関連しているもの、日本語学的知見が問題解決に寄与するものもあります。また、図書館がこの問題を是正する役割を担うことが期待されているため、図書館情報学の知見も問題解決に貢献します。日本語情報学専攻では、日本語学、図書館情報学の研究基盤となる情報技術の理解、習得を図るとともに、日本語学と図書館情報学とをつなぐことによって、高度情報化社会が抱える問題を発見し、その解決に取り組むことのできる人材の育成を教育の重要な目標として位置付けています。