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2023.07.07

南山大学・常葉大学との合同ゼミナールを実施しました

 2023年7月1日・2日の2日間、本専攻の宮内肇ゼミ、南山大学外国語学部(名古屋市)の宮原佳昭先生ゼミ、また、常葉大学外国語学部(静岡市)の若松大祐先生の学生による「合同ゼミナール」を常葉大学にて実施しました。

 この「合同ゼミナール」は、3大学の学生が、2つの<グループワーク>を通じて、中国・東アジアを研究する視座や方法あるいは研究の意義について、実践的に考えることを目的にしたものです。
 
 ひとつめの<グループワーク>では、まず、学生が事前に読んだ課題図書について、いかに読んだのか、そして、どのようなことに興味・関心を持ったのかについての報告を行いました。そのうえで、次に、自分たちが中国・東アジアに対して、どのようなことに興味・関心があるのかについてのディスカッションを行いました。なお、課題図書は、斎藤淳子『シン・中国人――激変する社会と悩める若者たち』(ちくま新書、2023年)でした。

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【グループワークの様子】

 このディスカッションをふまえ、ふたつめの<グループワーク>では、もし自分たちが、中国・東アジアをフィールドに共同研究をするならば、どのような研究計画を立てるのかについて相談し、実際に研究計画を作成しました。研究計画を立てる際には、研究の意義、方法や実現可能性、予想できる結論などについて議論し、最後に、模造紙を用いて研究計画書を作成し、報告会を行いました。
 日頃のゼミとは異なる顔ぶれと良い緊張感のなかで、じっくりと研究とは何かを考える貴重な機会となりました。

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【研究計画書を作成する様子(左)研究計画書の報告会(右)】

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【合同ゼミナール参加者の記念撮影】

2023.03.13

本専修院生の絵画作品が関西水彩画展で入選しました

 本専修の小島夏海さんの作品「眠れる虎」が第79回関西水彩画展(関西水彩画会)にて入選しました。
 小島さんは、中国の民間絵画で、春節に家屋のなかや門口に飾られる「年画」の構図や技法が、中国共産党の宣伝画(例えば、文化大革命のポスター)に、いかなる影響を与えたのかを研究テーマとして、2022年度秋学期に修士論文「文革期宣伝画のなかで生きつづける新年画の技法」を提出されました。
 今回の小島さんの作品は、昨年の干支である「虎」を描きつつ、紅紙に書いた福の字を上下逆さまに貼った「倒福」や、縁起のよい魚(余と同音で豊かさを意味する)に子どもがまたがった「年画」を配置した構図です。タイトルの「眠れる虎」も、近代中国(清朝)に対する西洋諸国の呼称を想起させます。まさに、ご自身が取り組んだ中国の伝統「年画」の現代版作品として観賞できる興味深い作品です。
 おめでとうございます。これからも独創性のある作品を創作してほしいと思います。
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【小島夏海「眠れる虎」】

2022.12.18

上野隆三先生が還暦を迎えられました

本専攻・専修の上野隆三先生が今年の3月で還暦を迎えられました。
そこで、大学院の授業にてお祝いをしました。
これからも、お元気でご指導を賜りたいと存じます。
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【本専修の大学院生とともに】

2022.06.27

南山大学との合同ゼミナールを実施しました

 2022年6月25日(土)・26日(日)の2日間、本専攻の宮内肇ゼミナールの学生と、南山大学外国語学部アジア学科(名古屋市)の宮原佳昭先生のゼミナール学生さんとによる「合同ゼミナール」が開催されました。
 また、特別ゲストとして、常葉大学外国語学部グローバルコミュニケーション学科若松大祐先生にもご参加いただきました。
 この合同ゼミは、今年度で7度目の開催となりました。

 第1日目は、本学と南山大学をつなぐ二元中継のオンラインで、東アジアに関する「読書案内」と題する、参加者が関心を持っているテーマについての書籍を紹介し合いました。
 第2日目は、個々のオンライン形式で「卒業論文のテーマ設定トレーニング」と題して、みずからの興味・関心をどのように思考すれば、学術研究・卒業論文に結び付けることができるのかについて、グループで議論し、その議論の「過程」と各グループで考えた「卒業論文のテーマ」の報告会を行いました。

 両日ともオンラインの環境ではあったものの、和気あいあいとした雰囲気のなかで、白熱した議論が展開されました。この2日間の「学び」が、今後のゼミでの研究発表や卒業論文の執筆に活かされることを期待したいと思います。

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【合同ゼミナール参加者の集合写真(左)と様子(中)、『レジュメ集』表紙(右)】

第1日目の「読書案内」にて紹介された書籍
■ 第1部 東アジアの文化現象を考える
(司会:宮内肇 / コメンテーター:宮原佳昭)
  • 中島恵『中国人のお金の使い道――彼らはどれほどお金持ちになったのか』PHP新書、2021年1月。
  • 安田峰俊『中国人のリアル――恋愛事情から、お騒がせ大国を「ゆるく」論じてみた』ティー・オーエンタテインメント、2010年12月。   
  • 金成玟『K-POP――新感覚のメディア』岩波新書、2018年7月。   
  • 黄未来『TikTok――最強のSNSは中国から生まれる』ダイヤモンド社、2019年10月。   
■ 第2部 東アジアにおける「民族」を考える
(司会:宮原佳昭 / コメンテーター:宮内肇)
  • 王柯『多民族国家中国』岩波新書、2005年3月。   
  • 木村幹『韓国愛憎――激変する隣国と私の30年』中公新書、2022年1斯波義信『華僑』岩波新書、1995年3月。
■ 第3部 東アジアの若者はなにを抱えているのか
(司会:宮内肇 / コメンテーター:若松大祐・宮原佳昭)
  • 水野俊平『台湾の若者を知りたい』岩波ジュニア新書、2018年5月。
  • SEALDs『日本×香港×台湾――若者はあきらめない』太田出版、2016年6月。   
  • 阿古智子『貧者を喰らう国――中国格差社会からの警告(増補新版)』新潮社、2014年9月。   
■ 第4部 東アジアの国際関係の諸相
(司会:宮原佳昭 / コメンテーター:若松大祐・宮原佳昭)
  • 高嶋航『スポーツからみる東アジア史――分断と連帯の二〇世紀』岩波新書、2021年12月。
  • 益尾知佐子『中国の行動原理――国内潮流が決める国際関係』中公新書、2019年7月。
  • 菅野朋子『韓国エンタメはなぜ世界で成功したのか』文春新書、2022年1月。
  • 惠隆之介『沖縄が中国になる日』扶桑社、2013年3月。
  • ハウ=カロライン・白石隆『中国は東アジアをどう変えるか――21世紀の新地域システム』中公新書、2012年7月。

2021.09.14

『学生論集』に本専攻の卒業論文が掲載されました

 今年度の『学生論集』が公刊されました。
 これは、昨年度の文学部の各専攻から選ばれた優秀論文が掲載された論文集です。
 本専攻からは、上原佑香さんの「中国社会と老親扶養――社会保障政策と世代間関係の変容から見る」が掲載されました。
 上原さんは、中国政府は、高齢者介護の政策を推進しつつも、一方で、伝統的な家族内における相互扶助を奨励していることを先行研究と中国現地の新聞を多用しながら分析し、中国社会における高齢者をめぐる政策と実態とのねじれを鋭く描き出しました。
 COVID-19による現地調査が困難な状況において、これだけ中国社会の実態を浮き彫りにした点が高く評価されました。
 ぜひとも、ご一読下さい。
 本書は、文学部事務室で受け取ることができます。
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<『学生論集』第27号、2021年9月>

2021.09.14

新しい<共同研究室>移転のお知らせ

 本専攻の共同研究室が、改修工事の終わった明学館の2階に移転しました。それにともない、新しく机を購入してより使いやすい研究室になりました。
 また、これを機に、これまで研究室で購入していた中国の新聞『北京青年報』・『南方週末』のバックナンバーを整理しました。
 秋学期(9月27日)はオンライン形式ではじまりますが、共同研究室を利用することはできますので、授業の予習や発表の準備にご利用下さい。
 OG・OBの方も、お近くにお越しの際には、ぜひとも新しい共研を訪ねてみて下さい。
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<新しくなった共同研究室(左) / 専攻で購入している『北京青年報』のバックナンバー(右)>

2021.07.03

南山大学・常葉大学との合同ゼミナールを実施しました

 2021年6月26日(土)と7月3日(土)の2日間、本専攻の宮内肇ゼミ・南山大学外国語学部アジア学科宮原佳昭先生のゼミ・常葉大学外国語学部グローバルコミュニケーション学科若松大祐先生の学生さんによる、3大学の合同ゼミナールが開催されました。
 また、特別ゲストとして、津田塾大学学芸学部国際関係学科関智英先生にもご参加いただきました。
 この合同ゼミは、今年度で5度目の開催となりましたが、今回も、前回(2020年6月)と同様に、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、Zoom ミーティングを利用しての開催となりました。

 第1日目は、東アジアに関する「読書案内」と題して、参加者が関心を持っているテーマについての書籍を紹介し合いました。
 第2日目は、「卒業論文のテーマ設定トレーニング」と題して、みずからの興味・関心をどのように思考すれば、学術研究・卒業論文に結び付けることができるのかについて、グループで議論し、その議論の「過程」と各グループで考えた「卒業論文のテーマ」の報告会を行いました。

 両日ともオンラインの環境ではあったものの、和気あいあいとした雰囲気のなかで、白熱した議論が展開されました。この2日間の「学び」が、今後のゼミでの研究発表や卒業論文の執筆に活かされることを期待したいと思います。

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【合同ゼミナール参加者の集合写真(左)と『レジュメ集』表紙(右)】
第1日目の「読書案内」にて紹介された書籍