教員紹介


金 津 日 出 美
(かなづ ひでみ)
専門・研究テーマ

 日本の近代は、台湾・朝鮮等の植民地を抱え込んだ帝国として存在しました。それは〈政治的空間〉であっただけでなく、そこで生きた人びとの〈生活の空間〉でもありました。さまざまな笑い、泣き、喜び、哀しみを抱えながら生を営み、そして死を迎えた空間でした。私の研究は、そこで繰り広げられた人びとの生と死、とくに貧困・抑圧・病いに喘ぎ、斃れた人びとにどのような医療や救済が行われたのかを歴史的に明らかにしていくことです。それは過去のことではなく、現代社会が抱える困難にも通底しています。それらに対処し、未来を構想していく糸口をともに考えてみませんか?

自己紹介

 日本をフィールドにしている私が、なぜ「現代東アジア言語・文化専攻」に? 文字(ハングル)しか読めない状態で韓国の大学に赴任し、それからまさかの十数年間にわたる韓国生活。言葉が通じず、困ったハプニングは数知れず。「カルメギ肉(豚のハラミ肉)」を「カルメギ(かもめ)肉」だと勘違いしたり…(汗)。渡韓のきっかけはひょんなことでしたが、韓国での出会いや気づきは私の視野や価値観を大きく広げてくれました。

ひとこと

 いつ、どこに、どんなチャンスが転がっているかは誰にもわかりません。「前髪しかないチャンスの神様」を見逃さないよう、さまざまな場に積極的に参加し、また自分でもつくりだしていってください。東アジアはそんな出会いの宝庫です!