ゲストスピーカー

2014年5月10日(土)

マーケティング
鳥山 正博 教授
ゲスト
プライス・ウォーターハウス・クーパーズ・コンサルティング
今井 俊哉

B2Bマーケティング

今井俊哉氏はプライス・ウォーターハウス・クーパーズ・コンサルティング(旧ブーズ・アンド・カンパニー)の日本代表であり、ハイテク業界・自動車業界の経験が豊富なコンサルタントである。

この日のテーマはB2Bマーケティングである。まずは、「コンサルティングを個人で買う人は居ない」というところから、いかにコンサルティング自体が本質的にB2Bのビジネスであるかを語り、コンサルティングの歴史を辿りながら、どうしてコンサルティングが高い人件費をカバーしつつこのビジネスが可能なのかを解き明かす。一言で言えば退路を断った経営者の真剣な求めに対し、いかに「成果」が出るように出来るかという話なのだが、この段階で受講生はぐっと引き込まれている。

さて、B2Bマーケティングの最大の特徴は組織購買であり、「予算」や「稟議」があり、社内を説得するプロセスが存在することであるというのが第一のメッセージである。それゆえ購買意思決定のためには社内で説明出来る論理やストーリーが必要なので資料の中身が重要なのだ。もとより顧客についての情報はB2Cよりも遥かに多く存在するが、それを上手く活用してカウンターパートが社内で上手く動けるような配慮が大事なのだ。

二番目のメッセージは「長期の関係」ということである。一旦供給を始めたら簡単にやめるわけにはいかない、一蓮托生の関係になるところが一般消費財とは違う。信頼を裏切ると長期の関係なので大きな打撃になるため、関係性のマネジメントが重要である。

しかし、逆に撤退の意思決定は推進する立場の責任者には出来ないことなので、コーポレートのルールが実は意外と重要であるという議論が受講生とのディスカッションの中で浮かび上がるなど真にインタラクティブな講義であった。

これらの明快なメッセージをコンサルティングと自動車会社と部品メーカーを例にとり、非常に分かり易く、かつ生々しく語ってくれたため受講生の満足度も高かった。