ゲストスピーカー

2014年11月15日(土)

マーケティング・リサーチ
鳥山 正博 教授
ゲスト
(株)インテージホールディングス
田下 憲雄

マーケティングリサーチとイノベーション

今回のゲスト講師、田下憲雄氏は日本最大の市場調査会社インテージのトップを長年務め、日本のマーケティングリサーチ界を率いてきた、根っからのリサーチャーでありながら業界を大きく変えた非常に戦略的な経営者である。

まずは、自分の経歴を振り返りながら、日本のマーケティングリサーチの歴史を紐解き、いかに10年ごとに情報技術は変わったか、またそれに伴いそれぞれの時代でどんなマーケティングリサーチのイノベーションがあったかを紹介された。

ご自身が手掛けられた日記式パネルの電子化や、POSトラッキングデータをめぐるシェア争いと市場の席巻といったリサーチ業界を大きく変えた業績は実に興味深く、その体験を熟慮して戦略論を組み立ておられるが、「戦略で大事なのは優先順位でなく順番である」との見識に本質を窺えた思いがした。

受講者は調査の歴史や調査会社の戦略を学びつつ、経営に携る「考え抜くリサーチャー」の独自の思考が結晶化した「名言」を噛み締めていた。そのいくつかを紹介しておきたい。

「調査の本質は操作主義」
「戦略とは総論の正しさと各論の難しさをつなげること」
「必要は発明の母であるが、発明は必要の母でもある」
「分析と分業、どちらも分ければ分けるほど分からなくなる」
「経営者・事業リーダーには『担当』が無い」
「orの抑圧をはねのけ、andの才能を活かす:売り上げですか?利益ですか?
 両方に決まっているだろう!!」
「環境変化の普遍性と企業の個別性が交差するところに戦略は生まれる」
「インサイトにはAbductionが必要」




最後は、毎年新入社員へ伝えている言葉「志を高く、視野を広く、目線を低く」で講義を締めくくられた。