第48回ミニ企画展
帷子(きょうかたびら)の織人(おりびと)
  -ローズマリー・コーツィー展

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開催趣旨

今展では、ローズマリー・コーツィーが描いた素描やパステル画25点および他、コーツィーの手記を展示します。
コーツィーは、1939年にユダヤ人の両親のもと、ドイツに生まれました。ナチのユダヤ人等への絶滅政策のために1942年に母親とともに強制収容所に入れられました。その後、フランスの収容所に一人で移送され、四歳から六歳の間、「死」と隣り合わせの過酷な労働環境におかれました。解放後も、家族の離散や孤児院での厳しい生活が待っており、心身の調子を崩しましたが、この頃、修道女から水彩画の手ほどきを受け、やがてジュネーブの装飾美術学校に進み、繊維造形の気鋭作家として成功を収めました。一方生涯に渡り、脳裏から片時も離れることのないナチ収容所の様子を描き続け、犠牲者たちの死を悼みました。
生涯で一万数千点にものぼる素描には、「わたしはあなたに経帷子を織ってあげる」という言葉が記されています。幼少期の悲惨な体験を源泉とした繊細な描線によって紡がれた彼女の作品は、見る者の心に鋭く深く突き刺さります。

会 期 2008年 6月27日(土)~7月26日(日)
休館日 月曜日(7月20日は開館、翌21日は休館)
会 場 立命館大学国際平和ミュージアム2階 ミニ企画展示室
時 間 9:30~16:30(入館は16:00まで)

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