2016年度 秋季特別展関連企画映画『蟻の兵隊』上映会&池谷監督トークイベントを開催します!!

11月26日(土) 、2016年度 秋季特別展関連企画映画上映会&池谷監督トークイベントを開催します!!

2016年度 秋季特別展関連映画上映会を下記のとおり開催いたします。

『蟻の兵隊』上映会

 

日  時:2016年11月26日(土) 13:00~16:00(12:30開場)
作  品:『蟻の兵隊』(2005年日本)
監  督:池谷 薫
製  作:Ren Universe, Inc.
会  場:立命館大学衣笠キャンパス 充光館地階301教室 
⇒『蟻の兵隊』公式サイトはこちら(外部リンク)
⇒『蟻の兵隊予告編はこちら(外部リンク)


・・・・上映スケジュール・・・・
開  場:12:30
映画上映:13:00~15:00
監督トーク:15:00~16:00(質疑応答も含む)
定  員:170名
主  催:立命館大学国際平和ミュージアム
お問合先:立命館大学国際平和ミュージアム 075-465-8151
企画終了後にサイン会を予定しています


入場無料・事前申し込み不要

衣笠キャンパス及びキャンパス周辺には駐車場はございませんので、自動車・バイクでのご来場はご遠慮ください。
公共交通機関をご利用ください。

 

・・・概要・・・

 中国山西省で終戦を迎えた北支派遣軍第1軍の将兵2,600人は、武装解除を受けることなく残留。国民党軍の部隊として、戦後4年間共産党軍と戦い、550人が戦死した。生き残った者も700人以上が捕虜となり、ようやく引揚げることができたのは、日本が高度経済成長に突入しようとする昭和30年頃のことだった。“軍の命令で残った”と主張する元兵士らは“志願による残留”とみなされ、戦後補償に応じない国を訴え続けている。
 第1軍司令部軍司令官によって行われたという歴史上類を見ない“売軍行為”は、多くの日本人にとって知られることの無いまま、第二次世界大戦の記憶の風化と共に歴史の闇に葬られようとしている。本作は、戦争の被害者でもあり加害者でもあるひとりの老人・奥村和一が、“日本軍山西省残留問題”の真相を解明しようと孤軍奮闘する姿を追った衝撃のドキュメンタリーである。
 奥村氏の体には、未だ無数の砲弾の破片が残り、左耳の聴力と全ての歯が失われている。しかし彼は、戦争によりそれ以上のものを奪われた。“初年兵教育”の名の下に、“肝試し”と称してなされた中国人の虐殺を巡るエピソードは、戦争がいかに人間の尊厳を破壊しつくすかを如実に物語っている。真実を見極めようとする奥村氏の中国への旅は、この問題自体を黙殺しようとする国家に対する戦いと、侵略戦争の加害者としての贖罪という二重の意味に彩られる。これまで妻にさえ語ることのなかった自らの戦争体験を明らかにすることで、彼にとっての戦争に決着をつける道を見出す奥村氏の姿は、戦争責任を省みることなく、総括することもせずに歩んで来たこの国の歪んだ像を際立たせる。
 監督は、テレビ・ドキュメンタリーのディレクターとして数多くの作品を手がけ、モンテカルロ国際テレビ祭ゴールデンニンフ賞受賞などの経歴をもつ池谷薫。『延安の娘』に代表されるように、中国での取材活動を積極的に行っている。資金の一部を全国の有志からのカンパで補い完成した本作は、試写を見て感銘を受けたボランティアの活動の甲斐あって、全国各地で上映され、その波紋の輪を静かに広げている。見ることで知り、知ったことで何かが変わる。『蟻の兵隊』とは、まさにそういう映画だ。
MAXAM DVD紹介文より(外部リンク)

池谷 薫監督プロフィール
1958年、東京生まれ。同志社大学卒業後、数多くのテレビ・ドキュメンタリーを演出する。初の劇場公開作品となった『延安の娘』(02年)は文化大革命に翻弄された父娘の再会を描き、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭最優秀ドキュメンタリー映画賞ほか多数受賞。2作目の『蟻の兵隊』(06年)は中国残留日本兵の悲劇を描き、記録的なロングランヒットとなる。3作目の『先祖になる』は東日本大震災で息子を失った木こりの老人が家を再建するまでを追い、ベルリン国際映画祭エキュメニカル賞特別賞、香港国際映画祭グランプリ、文化庁映画賞大賞を受賞。非暴力の闘いに込められたチベット人の心を描いた最新作の『ルンタ』(15年)が公開中。著書に『蟻の兵隊 日本兵2600人山西省残留の真相』(07年/新潮社)、『人間を撮る ドキュメンタリーがうまれる瞬間』(08年/平凡社・日本エッセイスト・クラブ賞)ほか

 


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