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| 日常の健康づくりの中で、「運動」「栄養」「休養」の3つは健康の3要素として特に重要であると言われています。これらに加えて「タバコを吸わないこと」も忘れてはなりません。今回は4月の定期健康診断時のアンケート調査結果※を5年前と比較することにより、これらの4つの健康要素がどのように変化しているのかを見てみたいと思います。
※2002年約28,000人、2007年約31,000人の集計 |
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タバコ |
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喫煙率は着実に低下
タバコを吸わない男子学生は、2002年には67%であったのが2007年では79%に12ポイントも増加、女子でも90%から95%へと増加しています(図1)。
男女を合わせた全体の非喫煙率は76%から84%へと8ポイントも増加しました。学内分煙化、屋外喫煙スペースの縮小、マナーキャンペーン、禁煙サポート、タバコ、自販機撤廃などの取り組みに加え、京都市でも路上喫煙防止条例が発令されるなど社会の意識変化も大きく寄与していると考えられます。
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運動 |
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体育会所属は一桁台
次に学生の運動量についてみてみます。体育会所属の学生の割合は、新入生を除く在校生の平均で2002年、2007年とも、男子8%、女子6%と変化ありません。サークルに所属する学生は、男子は26%から32%へ、女子は16%から21%へと5年間で増加していますが、それが運動量の増加につながっていることを期待します。それでも男子の6割、女子の7割は定期的な運動習慣がないことには変わりがなく、全体としての運動不足は疑うべくもありません。次にも述べるとおり、学生の肥満度は微増しています。 |
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栄養
カロリーは過剰に
学生の栄養状態を評価するのは容易ではありませんが、カロリー過剰及び運動不足の結果としての過体重学生の変化をみてみましょう。BMI※が25以上の過体重学生の割合は、この5年間で男子では10.9%から11.6%へと増加、女子でも4.8%から5.4%へと増加しています。平均BMIも男子は21.6±3.0から21.7±3.2へ、女子でも20.7±2.5から20.8±2.9へと増加しています。余り大きな変化ではない様にみえますが、学生全員の合計体重は5年間に10.5トンも増加したことになります。メタボリックシンドロームの波が大学にも確実に押し寄せていると言えます。
※BMI=体重(kg)/〔身長(m)×身長(m)〕
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休養 |
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睡眠時間は減少する傾向に
休養の指標として睡眠時間をみてみましょう。一般的に健康のための推奨睡眠時間は7時間と言われています。7時間以上睡眠時間をとっている学生は、男子では5年前の34%から29%とへと減少し、女子でも27%から22%へと減少しています(図3)。 睡眠時間が減っている原因は定かではありませんが、時刻を気にせずにコミュニケーションできる携帯メールやインターネットなどが普及し夜型生活になる学生が増えているためかも知れません。コンビニや飲食業の深夜アルバイトを行う学生も、男子で26%から27%へ、女子では13%から18%へ、5年間で増加傾向がみられます。夜型生活が極端になると「概日リズム睡眠障害」を起こし、社会生活に支障を来す場合もあります。 概日リズム(サーカディアンリズム)を調節する体内時計は、脳の視床下部の視交叉上核(SCN)という場所にあります。体内時計はメラトニン分泌などの内分泌系、自律神経系、睡眠周期、行動パターンなどの概日リズムをコントロールしています。時間のズレを補正するため、体内時計は眼から入る光に同期するように調節されています。睡眠障害や時差ボケをリセットするには日光を浴びると良いのはこのためです。しかし、最近、食事の刺激で同期する体内時計が視床下部背内側核(DMH)にもあり、SCNとは別に概日リズムをコントロールすることが動物実験で明らかにされました。食事はヒトにおいても概日リズムを調節する重要な役割を果たしている可能性があります。 |
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生活リズムを整える |
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朝ごはんは重要!
朝食を摂らないと午前中血糖値が上がらず、糖分しか栄養源に利用できない脳の活動に影響を与えます。また、食事回数が減り空腹時間が長くなるため、体が飢餓モードに入り太りやすい体になります。アメリカ人のデータでは朝食欠食で肥満のリスクが4.5倍にもなるそうです。これらの代謝への影響に加えて、朝食欠食は食事による概日リズム障害に関与している可能性が指摘されています。
朝食欠食と関連する睡眠障害の一つに「夜間摂食症候群(Night Eating Syndrome:NES)」という疾患があります。 NESの特徴は
| 1. |
朝の食欲不振 |
| 2. |
19時以降に1日の総摂取カロリーの50%以上を摂取 |
| 3. |
週3日以上の睡眠障害 |
の3つです。NESは肥満や抑うつ症状と関連します。NESの原因はまだはっきり分かっていませんが、夜型生活で夜間に多くのカロリー摂取を行うことで概日リズムが乱れ、睡眠障害を起こし、朝に食欲不振をもたらしている可能性が指摘されています。医学部の学生の実験で、夜型生活をして朝食を抜く生活パターンを実践すると、メラトニン分泌の概日リズムがNESと同様に乱れることが確かめられています。
立命館学生では5年前に比べ、朝食を欠食する割合はやや減少傾向がありますが、依然として在校生男子の過半数、女子の4割は朝食を欠食しています。皆さんのお子様たちはちゃんと朝食を食べていますか?
NESの兆候はありませんか? 朝食をしっかりとることは、身体のリズムを整え、健康的なライフスタイルを維持するための重要な鍵かも知れません。 |
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生活習慣改善の勧め
「健康の4つの要素」のうちこの5年間に確実に改善したのは「タバコを吸わないこと」だけで、「運動」は横ばい、「栄養」と「休養」については後退しているようです。学生時代の生活習慣は、卒業後の生活習慣にも影響を及ぼし、将来の生活習慣病につながると考えられます。余裕のある学生時代にこそ、正しい生活習慣を身につけるべきです。そこで、保健センターでは、以下の提案をしたいと思います。
1.てくてく歩いて毎日一万歩は歩くこと
2.遅くとも午前0〜1時には就寝して、7時間の睡眠時間を確保すること
3.深夜の食事、深夜のメール、深夜のパソコン、深夜のアルバイトは控えること
4.眠くても朝起床して、朝食を必ず摂り、日光を浴びること
5.タバコはすわないこと
以上のようなちょっとしたこころがけが、心身の健康を保つのに役立ち、将来の生活習慣病の予防にもつながると考えます。家庭でも是非これらのことを勧めてあげてください。なお、保健センターでは、歩数計を貸し出し、ホームページ上で歩数を競い合うことで、楽しく運動ができる「てくてくプログラム」を運用中です。興味のある方は、保健センターまでお問い合わせ下さい。 |
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