立命館守山高等学校 開校にむけて
                   
2005年6月17日  学校法人立命館

 立命館学園では、総合学園としてのネットワークや教育資源を生かし、立命館大学・立命館アジア太平洋大学(APU)の四番目の附属校として、守山市立守山女子高等学校の運営を引き継ぎ、「立命館守山高等学校」の開校に取り組むこととなりました。
 このたび、滋賀県私立学校審議会において、守山市立守山女子高等学校の設置者変更について了解が得られましたのでお知らせいたします。

<立命館守山高等学校概要>
 (滋賀県知事への設置者変更認可申請内容)
 @ 名称 : 立命館守山高等学校 
 A 課程・学科・収容定員 : 全日制課程・普通科720人(入学定員240人)
 B 位置 : 滋賀県守山市勝部三丁目9番1号(現守山市立守山女子高等学校校地)
 C 開設年月日 : 2006(平成18)年4月1日
 D 校長予定者 : 川村貞夫 現立命館副総長・立命館大学副学長(兼任)

1. 立命館守山高等学校開校にあたって
 学校法人立命館は、立命館大学、立命館アジア太平洋大学という大学の知的・人的・物的ネットワーク資源を初等・中等教育に活かしたいと考え、京都市深草にある立命館中学校・高等学校、宇治市にある立命館宇治中学校・高等学校、北海道にある立命館慶祥中学校・高等学校の3つの附属校において、特色ある中高大一貫教育を行ってきました。また、中等教育で形成された生徒の資質や力量を開花させるべく、大学との連携、附属校間の相互交流を進めながら、多様な教育を展開してきました。

 このたびの立命館守山高等学校開校にあたっては、これまでの経験をいかしながら、次のことを目指します。
 一つは、素晴らしい学校づくりです。立命館が有する中高大の一貫教育システムを活かして、生きた一貫教育を守山市で展開していきます。
 その際には、現在の守山女子高等学校の生徒たちの熱意に配慮することを最重点として、教育の営みを進めていきます。具体的な点は、守山女子高等学校の先生方の意見に耳を傾けながら取り組みます。
 立命館守山高等学校が開校されれば、立命館の有する大学・学部との教学上の連携を推進していきます。特に、びわこ・くさつキャンパスは、理工学部・情報理工学部を有し、理系教育のための施設・設備や人員が高いレベルで備わっています。こうした環境を生かし、理数教育と国際化教育を柱に、高い科学的素養やコミュニケーション能力、豊かな創造力と問題解決能力を備えた世界水準の人間形成を目指していきます。
 
 もう一つは、守山市に根ざした学校づくりを通じて、地域貢献の一助となることを目指します。学校は、地域に根付いて生きていくことが大事です。現在の守山女子高等学校の関係者のみなさまとはもちろん、守山市民のみなさま、守山市・滋賀県の中等教育関係者のみなさまのご協力を得て、ともによい学校づくりを目指し、立命館守山高等学校を教育のメッカにしたいと考えています。
 
2.学校像
 立命館大学・立命館アジア太平洋大学の四番目の附属校として、2006年4月の開校を予定しています。
 1学年240名、男女共学の普通科、高大一貫校とし、理数教育と国際化教育を柱に、高い科学的素養やコミュニケーション能力、豊かな発想力、問題解決能力を備えた世界水準の人間形成をめざして、以下の教育を展開します。
 (1)21世紀が必須とする科学的素養を育む全員必修の理数教育
                   (理数重視の教育)
 (2)5年間で大学院修了をめざす「ファスト・トラック制」の導入および先進の高大連携教育による「アドバンスト・マスター・プログラム」
                   (先進のアドバンスト・プログラムによる教育)
 (3)コミュニケーション能力を育む先進的英語教育と情報教育、高度な国際化教育
                   (国際化・情報化の教育) 
 (4)滋賀県・守山市の歴史・文化の継承と発展に貢献する教育
                   (地域貢献の教育)
 (5)学術・文化・スポーツ活動で高校生が創造する学校文化の最高峰をめざす教育
                   (優れた学校文化醸成の教育)

3.教育課程の特徴
 (1)21世紀が必須とする科学的素養を備える理数教育
 自然科学・技術に関する社会問題の理解には、科学技術の理解に加えて人文・社会科学的理解が欠かせない状況にあり、社会の著しい変化と情報化の進展の中で、科学・技術・社会の相互作用を自覚的に学ぶことが求められています。そこで、理数科目は生涯学習の基礎となる共通科目と位置づけて、文系志望者も含めて全員必修にするとともに、国語・社会等も重視した文理総合履修カリキュラム編成とします。すべての生徒に科学的素養の基礎を培うことで、豊かな創造性を有し、知識や情報を適切に選択、吸収して、直面する問題の解決を可能にする基礎能力を育成します。そのために隔週土曜日午前中の活用を含めて、99単位の教育課程を編成する予定です。
 また、理科系・情報系の高い能力を有し先端科学技術や高度専門職の分野での活躍をめざす生徒に対しては、立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)との高大一貫教育の優位性を生かして理系志望者を支援する多彩なプログラムを用意し、将来、科学的・技術的なリテラシーを備えて日本の先端科学技術を担う創造性豊かな理系進学者を育てます。

 (2)「アドバンスト・マスター・プログラム」による先進の早期教育
 卓越した学習能力と意欲を有する生徒に対して先進教育の機会を早期に提供するために、理系(BKC)・文系(BKC、衣笠)・国際系(APU)の「アドバンスト・マスター・プログラム」を設けます。各プログラムとも大学院マスターコースを視野に入れたファスト・トラック制(5年間で大学院修了をめざす)を導入して、生徒の個性や才能にふさわしい教育課程を提供します。

 (3)立命館大学、APUとの連携による高度な国際教育と先進的英語教育
 立命館大学及びAPUとの高大(院)一貫教育を基軸にして、高度な英語の運用力と幅広い知識・豊かな国際感覚を備え、高度専門職の分野や国際舞台で活躍する有為な人材を育成します。

 (4)滋賀県の自然、文化、歴史を継承し未来を担う教育
 地域の伝統・文化産業と連動した具体的な貢献プログラムを策定し、優れた地域文化の中で生徒を育てます。地域価値の掘り起こし活動や地域文化の創造主体として活躍する附属校生を育てます。

 (5)文明創造の先駆者から学び、継承発展させる人材を育成する教育
 立命館学園の一員としてのアイデンティティをもち、建学の精神「自由と清新」、教学理念「平和と民主主義」を理解し、国際社会や地域社会でリーダーとして活躍できる高い能力や倫理観、市民道徳を有する人材を育てます。人間性を高める活動を重視し、滋賀県や守山市に位置することを生徒の「学びと成長」に生かせるように、社会貢献活動を展開します。

 (6)芸術・スポーツを愛し、健康で強靭な精神と行動力を持つ逞しい人間形成をめざす教育
 正課、課外活動での文化・芸術・スポーツ活動を旺盛に展開し、学術・スポーツ分野において日本の高校生が創造する学校文化の最高峰をめざします。

 (7)基礎学力の修得と探究心を育む教育
 基礎学力の徹底した習得とともに、参加・獲得型の授業を通して応用力を育む教育を展開します。学力をできるだけ数値化するとともに到達目標を定めて、21世紀に求められる中等教育での基礎学力を可能な限り明示していきます。また、学校設定科目である「探究T〜V」、「国際貢献」を通して研究、観察、実習、実験、発見、ものづくり教育を展開し、学ぶ意欲を引き出すとともに探究心を育みます。

 (8)小・中・高科学技術教育のリーダーシップを発揮する地域連携開放型教育
 教育・文化活動の地域センターとして、理科、数学、英語教育に関する先進的・実践的な教育プログラムの研究や授業開発、リカレント教育を行う予定です。立命館守山高校内に立命館大学が運営する理工系・英語教育推進機構をおいて、滋賀県における中等教育の理科・数学・英語教育推進に関する総合的な取組みを展開します。

以 上




■お問合せ先
 立命館守山高等学校設置準備事務室
 住所: 〒524-0041 滋賀県守山市勝部1丁目16番35号102
 電話: 077-514-1728
 FAX : 077-583-6103