2007年1月12日 立命館大学
関西医科大学との学術交流に関する包括協定締結について
このたび、立命館大学(京都市中京区)は、関西医科大学(大阪府守口市)と相互に教育・研究の充実、学術・文化の発展及び科学技術の高度化を図ることを目的として、「関西医科大学と立命館大学との学術交流に関する包括協定」を締結することとなりました。
この協定を契機として、相互の交流を活発に行い、両大学における教育・研究をいっそう発展させていきたいと考えています。
1.協定締結の経緯
立命館大学は、関西に位置する私学として、関西医科大学とは従来から教員間の個別の共同研究などを行なってきました。
近年、生命科学を基盤とした科学技術が、社会や生活に深く浸透していくことが期待される中で、医学、理学、工学、薬学などの領域を超えた、学際的なライフサイエンスの教育・研究を展開していくことが求められています。
このような中で、両大学の組織的な連携・協力を推進し、教育・研究の一層の発展を図るため、本協定を締結することになりました。
2.協定締結の意義
- (1)本協定により、関西医科大学における医学分野の研究資源と立命館大学における理工学分野の教育・研究資源を相互に活用することにより、「医工連携」をはじめとした1大学では展開できない新しい共同研究や教員および大学院生などの学術交流を推進し、両大学の教育・研究活動をいっそう高度化します。
- (2)関西医科大学は、この協定締結によって1大学では展開できない教育・研究活動を、相互補完による充実した展開を行います。例えば、基礎医学の領域については、相互協力により研究人材の充実・活性化を図るとともに基礎医学研究者の輩出を強化すること、相互の資源やネットワークを活かしながら「産官学連携」による積極的な外部資金の獲得を強化することです。また、医学領域以外の基礎教育・専門基礎教育分野の充実を図ります。
- (3)立命館大学は、2008年4月に開設を目指している生命科学部、薬学部(※)の展開とあわせて、医学、理学、工学、薬学の枠組みを超えたライフサイエンスの教育・研究拠点を創設します。この教育・研究拠点では、次のようなことを行います。
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- 医薬連携による教育・研究プロジェクトの推進
- 臨床医学と生命情報学の連携(臨床データを用いたシミュレーションやフィードバック)による新学問領域の創生
- ケミストリー、ナノテクノロジー、およびバイオテクノロジーによる新薬や医療技術等の研究・開発推進
- さらに、薬学部では、医療チームの一員として活躍できる薬剤師養成の観点から、実務教育に関する連携も行うことを予定しています。
- (4)両大学は、21世紀COEプログラム(関西医科大学1件、立命館大学4件)の採択を得ている研究領域を有しています。今後、両大学の連携による大型研究プロジェクトの創設や、それと連動した大学院(修士・博士)教育プログラムの開発を検討いたします。また、自然科学分野のみならず、人文・社会科学分野との連携による学際的な研究プロジェクトや教育プログラムの創設なども可能になると考えています。
- (※)生命科学部は生命医科学科、応用化学科、生命情報学科、生物工学科の4学科構成。薬学部は薬学科(6年制)の1学科構成。
3.連携・協力事業の概要
- (1)科学技術情報の交換、分析及び活用
- 両大学に関連する科学技術の動向、政府等の政策・施策に関する情報交換や分析、また相互の教育・研究資源等に関する情報交換を行い、相互連携による教育・研究施策を検討します。
- (2)共同研究プロジェクトの推進
- 相互の大学の研究資源を補完しあい、1大学では展開できない魅力ある共同研究プロジェクトを展開します。
- (3)教員の相互交流
- 共同研究プロジェクトの展開や大学院学生の派遣・受け入れを行うにあたり、教員(研究者)間の交流を深めます。
- (4)学部学生及び大学院学生の教育、研究交流
より充実した学部学生及び大学院生の教育、研究交流を実現するため、相互が有する教育資源の提供、大学院学生の派遣・受け入れを行ないます。
以上
■ 立命館大学 生命科学部/薬学部の詳細はコチラ
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