立命館大学
Powered by Google
訪問者別ページへ 受験生 学部 大学院 留学生 在学生 在学生父母 交友 教職員
Profile Headline News Pick Up! Rits Frontline

Headline News

2007年7月2日 学校法人立命館

「立命館中学校・高等学校新コース設置」について


 立命館中学校・高等学校におきまして、@医歯薬系大学への進学を目指したメディカルサイエンスコース(MSC)【立命館高等学校】と、AMSCや既存のスーパーサイエンスコースと接続するアドバンストコース(ADC)【立命館中学校】の2つの新コースを2008年度より設置いたします。

1.新コース設置の目的
 人間にとって最も神秘的な「生命」についての研究が大きな進歩を遂げている昨今、21世紀は、「生命科学」の研究がさらに大きく進展することは間違いないと考えられます。立命館中学校・高等学校におきましても、数年前から学校設定科目「生命」の実施等、「生命科学」への取り組みを重視してきております。また、立命館大学におきましても、2008年度に新学部「生命科学部」「薬学部」の設置を構想しております。
 そのような中、医歯薬系大学への進学を希望する生徒達が今後さらに増加することが想定され、その希望に対応するため、医歯薬系大学への進学を目指した新コース、MSCを立命館高等学校に設置いたします。同時に立命館中学校にADCを設置し、MSCと接続した6年間一貫教育を行います。このADCは必ずしも医歯薬系を目指した生徒に限定したものではなく、幅広く高いレベルの学習を行い、高等学校ではMSCだけでなく、「スーパーサイエンスコース(SSC)」へ進学する生徒や、さらには、法曹界、経済界や国際的な舞台で活躍をする多くの生徒を輩出することを目指しております。

2.高等学校MSCの内容と特徴
 新コースMSCは、高い受験学力を鍛え、医歯薬系大学への進学を目指すコースではありますが、単なる受験コースではなく、生命科学への貢献や幅広い人間性、さらには国際社会でのリーダーシップ等も重視した人間教育を強く意識しています。これらのことが、21世紀の医療を支える優秀な人材育成につながるものと確信しております。
(1)学習面での特徴

  • 週39単位のカリキュラムで毎週土曜日授業を実施。
  • 理科3科目に対応したカリキュラムで幅広い科学学習を実施。
  • 個々の生徒に応じた演習科目の充実でレベルの高い内容に挑戦。
  • 長期休暇中の補習講座はもちろん、放課後の自主勉強のサポート体制も整備。
  • 学校設定科目「生命」による「いのちの科学」を学習することにより、「生命倫理」の涵養。
  • 科学研究活動の重視。

(2)その他の特徴
 学習面での課題とあわせて、以下のような取り組みを行い、今後の医療現場で求められる、深い生命倫理感、国際感覚と行動力、コミュニケーション能力等の育成を図ります。

  • 海外における科学ワークショップを計画。
  • 講演会やワークショップ等、多くの人との出会いにより学習を深化。
  • 医療現場を深く知るための病院研修の実施。
  • ボランティア体験等の企画により、「優しい心」と「人類へ貢献する力」を育む教育を重視。
  • 立命館学園のネットワークを活用。
  • 新学部「生命科学部」「薬学部」との連携によって、医学、薬学への関心を高めます。
  • 理工学部、情報理工学部との連携が、社会で求められている「医工連携」の課題を深めます。
  • 多くの卒業生のネットワークを活用します。

3.中学校ADCの内容と特徴
 新コースADCにおいては、高等学校MSCでの学習を無理なく行えるような6年間一貫教育を目指していますが、前述したように、このADCは必ずしも医歯薬系を目指した生徒に限定したものとしては考えていません。中学生時代に幅広く高いレベルの学習を行い、高等学校ではMSCだけでなく、「スーパーサイエンスコース(SSC)」へ進学する生徒や、さらには、法曹界、経済界や国際的な舞台で活躍をする多くの生徒を輩出することを目指しております。したがって、ADCにおける学びは、高い学力はもちろん、豊かな人間性の育成が重要と考えています。
 (1)学習面の特徴

  • 週37単位のカリキュラムで隔週の土曜日授業を実施。
  • MSCでの理科3科目カリキュラムに対応するため理科の学習内容を深化。
  • 長期休暇中の補習講座はもちろん、放課後の自主勉強のサポート体制も整備。
  • 学習状況を細かく把握し、適切なアドバイスを行うため、日常の生活を振り返るノート指導等の実施。

(2)豊かな人間性の育成のための取り組み

  • 身のまわりの様々な現象に注意深く「科学の眼」を向けられる研究活動を重視。
  • レポート作成や発表活動等、学習の基礎となる力を伸ばす教育を実施。
  • 海外研修の実施と、講演会等での多くの人との出会いによる、学習の広がりと深まりを追求。
  • ボランティア体験等を企画し、「優しい心」と「人類へ貢献する力」を育む教育を重視。

4.立命館中学校・高等学校におけるレベルの高いScience 教育の蓄積を活用
 立命館高等学校は2002年度より文部科学省のスーパーサイエンスハイスクールの指定を受け、新しい科学教育の研究開発に取り組んできています。中心となる課題は、「高大連携による科学教育の高度化」と「科学教育の国際化」です。立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)内に高等学校の専用施設を用意し、SSCの生徒については、週2〜3日間(1,2年生2日間、3年生3日間)BKCでの授業を行っており、その中で、立命館大学の教員による企画や、3年生には大学講義受講(単位認定)等を実施しています。
「科学教育の国際化」については、毎年秋に、「Rits Super Science Fair」という高校生による科学研究の発表・交流会を行います。2006年度は海外9の国および地域から12校、65名の高校生と25名の先生方をお招きし、盛大に行いました。また、生徒達の科学研究コンテスト等での活躍も多くあり、2006年度にアメリカで行われたISEF(International Science & Engineering Fair)においては、グランドアワード4等という賞を受賞しています。
 中学校は文部科学省から、2003〜2004年度は「理科大好きスクール」、2005年度からは「理数大好きスクール」の指定を受け、科学への興味関心を高めるための研究開発や実践を行っています。
 これらの取り組みによる科学教育の蓄積を活かし、新コースADC、MSCでの科学教育をさらに充実したレベルの高いものにしていく予定です。


 
記者に説明を行う竹中初等中等教育部部長、汐崎立命館中学校高等学校校長、田中立命館中学校・高等学校教頭


以上