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サンケイスポーツ代表の武田吉夫氏

教室の様子

2006年度経営学部 経営学特殊講義「21世紀のプロスポーツ・ビジネス」第13回「スポーツコンテンツビジネスの展開」


 1月12日(金)、びわこ・くさつキャンパスにて、2006年度経営学部 経営学特殊講義「21世紀のプロスポーツ・ビジネス」の講義を行った。第13回目となる今回は「スポーツコンテンツビジネスの展開」をテーマに、サンケイスポーツ代表である武田吉夫氏が講演した。
 武田氏は冒頭で、自身とスポーツビジネスの歩みを絡めながら自己紹介を行った。そこで日本で1番最初に「プロ」と名のついたスポーツである相撲には、1年間分の席を売っておくというリスクマネジメントの手法があることを紹介。また、朝日新聞社が高校野球には大きなコンテンツビジネスがある点に目をつけ、サッカーには同様に読売新聞が大きなビジネスの可能性を見出したことなどを取り上げた。武田氏は「スポーツは人の気持ちに訴えかけ、世界を広げてくれるものだ」と語り、その中で「甲子園は選手が青春の一瞬に命をかけている。ぜひ応援に行ってみてほしい」と学生に熱く訴えた。
 次にプロ野球については、まず、星野仙一監督のときに阪神が優勝したことを取り上げた。サンケイスポーツが星野監督の胴上げシーンや選手一人一人の写真を台紙付き切手として売りだすと、大勢のファンがこれを「記念切手」として買い求めた。武田氏はこの出来事はスポーツビジネスの効果を感じたナンバーワンとして紹介し、当時の経験を語った。続いて、松坂選手、井川選手の米国大リーグ移籍について言及。両選手がなぜ移籍したかについて、武田氏は「欧州のサッカー場、米国の野球場に行ってみてください。本当にビックリしますよ」と述べ、米国の野球場がヒーター付きの芝生になっているなどの、スケールの違いに関する具体例を挙げた。それから、有力選手の渡米による日本のプロ野球界の空洞化に対する世間の懸念に対し、武田氏は「マスコミは残っている選手をどうアピールしていくかを考えている。これから球団と一緒にどう盛り上げていくかが課題である」と述べた。
 後半は、プロボクサーの亀田興毅選手に関する一連の出来事について紹介。亀田氏のパフォーマンスに関し、マスコミに5万件の苦情が殺到したことを取り上げ、これに対し武田氏は「スポーツの面白さを損ねる行為」とし、「一番大事にしなければならないのは、適度の抑制をもってスポーツ本来の楽しさを伝えるようにすることだ。スポーツビジネスをやっている人間は、本質を壊してしまうと、元も子もなくなるということに早く気付かなければならない」との自身の考えを述べた。
 最後は、資料として配布された『サンケイ・エクスプレス』の中のNFLの記事を説明。また、本誌について「横書きにし、カラーで見やすく、安価にしている。ぜひ若い世代に読んでほしい」と語った。受講した学生たちは興味深く本誌に見入っていた。