山神進・立命館アジア太平洋大学(APU)アジア太平洋学部長
会場の様子 |
法科大学院国際シンポジウム「国境を越える教室−トランスナショナルな法学教育の可能性」開催
2月10日(土)、朱雀キャンパスにて、立命館大学大学院法務研究科(法科大学院)文部科学省法科大学院等専門職大学院形成支援プログラム国際シンポジウム、「国境を越える教室−トランスナショナルな法学教育の可能性」を開催した。シンポジウムは午前の部と午後の部の2部構成で行った。
午前の部では、まず市川正人・立命館大学法務研究科研究科長が挨拶に立ち、法務研究科のテーマである「地球市民法曹」の養成について、今後の更なるグローバルゼーションのもと国際的な視点が重要であると述べた。続いて基調講演としてアメリカン大学ロースクール学長のクラウディオ・グロスマン氏と山神進・立命館アジア太平洋大学(APU)アジア太平洋学部長が基調講演を行った。グロスマン氏は法学教育について教育の多様性が重要であることを強調し、論理を研究するだけでは不十分であり、倫理的や道徳的な教育の重要性を述べ、定量的でなく定性的な教育制度の構築が重要であると述べた。
続いて山神進教授はAPUの国際的な教育について述べ、世界各地から多くの留学生を受け入れているため、その中での宗教や食事などの文化的な背景を原因とする問題点について事例を示しながら説明した。その中で積極的で勤勉な国際学生の効果によって、日本人学生がいい刺激を受けていると語った。
午後の部はオーストラリア、タイ、日本の大学から法学教育者のパネリストを招き、トランスナショナルな法学教育についてそれぞれの事例を基に話し合った。言語や時期や費用面など問題はあるがバーチャルなシステムを導入することで、その可能性が広がることなどが挙げられ、活発な意見交換があった。また、実際に立命館大学院法務研究科のワシントンセミナーに参加した学生や京都セミナーの参加者の体験も発表され、大変盛り上がったシンポジウムとなった。
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