杉山進拠点リーダーの報告の様子
名西?之理工学部教授の報告の様子 |
マイクロ・ナノサイエンス・集積化システムシンポジウム開催
3月9日(金)、びわこ・くさつキャンパス(BKC)において、「マイクロ・ナノサイエンス・集積化システムシンポジウム〜立命館大学21世紀COEプログラム成果報告〜」を開催した。立命館大学は、2002年度文部科学省21世紀COEプログラム「情報・電気・電子分野」の国内20拠点(17大学)のひとつに選ばれ、5年間に渡り「マイクロ・ナノサイエンス・集積化システム」の研究開発を進めてきた。シンポジウムは、プロジェクトの成果報告、招待講演、ポスターセッションの3セッションで構成され、企業研究者や学内の教員・学生75名が参加して、活発な討論、情報交換が行われた。
プロジェクトの成果報告を紹介するセッションでは、杉山進拠点リーダーから拠点整備の取り組みや研究者育成に関する成果が報告された。それに続き、プロジェクトを構成する3つの研究分野のリーダーである木股雅章理工学部教授(MEMS研究分野)、平井慎一理工学部教授(知能情報システム研究分野)、名西?之理工学部教授(エネルギー情報通信デバイス研究分野)より、各研究分野の研究成果の紹介を行った。この中で、2.5mm角のスーパーICチップが開発され、本プロジェクトの最終目標が達成されたことに加え、先進ロボティクス技術や将来を期待されるナイトライド系半導体技術について貴重な成果が得られたことなど報告した。
招待講演のセッションでは、オムロン株式会社技術本部執行役員常務技術本部長の今仲 行一氏と早稲田大学ナノ理工学研究機構機構長の大泊巌氏から、産学両面からの研究開発への取組と日本が進むべき方向に対する提言があり、聴講者の関心を集めた。東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻教授の中村仁彦氏からは、ロボットの運動学・力学計算から人間の身体感覚情報の推定する最新の研究成果の紹介があり、京都大学大学院工学研究科電子工学専攻量子機能工学講座光材料物性分野助教授の川上養一氏とUniversity RegensburgのUlrich Schwarz氏からは、ナイトライド系半導体に関する興味深い研究成果の発表があった。
ポスターセッションでは、本プロジェクトに参画した研究室の成果を紹介するポスターが31件展示され、若手研究者も加わって、1時間あまり活発な意見交換が行われた。
本プロジェクトの成果は、いくつかの新しいプロジェクト提案につながっており、今後の発展を期待する声が多数聞かれ、有意義な会となった。
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