立命館大学
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王毅氏(中華人民共和国駐日本特命全権大使)による講演の様子

許琳氏(中華人民共和国孔子学院総部理事会総幹事・中国国家漢語国際推広領導小組弁公室主任)の基調報告

書道展の様子

学生による和太鼓の演奏

パネルディスカッションで発言するクリス・レイコク氏

パネルディスカッションで発言する嘉数勝美氏

琵琶演奏の様子

「世界孔子学院フォーラム」を開催

 5月10日(木)・11日(金)、世界23カ国、50の孔子学院から代表者が集い、立命館大学衣笠キャンパスで「世界孔子学院フォーラム」が開催された。この国際会議は立命館孔子学院と立命館アジア太平洋大学孔子学院が発起人となり主催したものである。

 このフォーラムでは2日間にわたり各国の孔子学院の代表者がそれぞれの取り組みの報告を行うとともに、中国語教育の実情や多文化間交流、孔子学院の役割やグローバル時代における言語と文化など様々なテーマでのシンポジウムを行った。また同時に世界孔子学院フォーラム記念文化祭が開催され、立命館大学の学生や留学生などが多彩なパフォーマンスを披露した。

1日目 開会式〜フォーラム討議

 午前中に行われた開会式は周生・立命館孔子学院長の司会のもと行われ、川口清史・立命館総長は挨拶で「中国の文化、言語、現状を正しく理解することは中国と各国双方の利益につながる。この機会に各孔子学院での経験をお話いただき、グローバル時代における言語と文化などについて議論していきたい」と述べた。

 続いて陳進玉氏(中華人民共和国孔子学院本部理事会副主席・前国務院副秘書長)が「今回のフォーラムの実施は中日両国が文化交流と友好を深めている大きな証。中国政府はこのグローバル時代に国民の外国語教育を重視しているし、また海外からの中国語を学びたいというニーズにも応えていく義務がある。様々な課題をクリアしながら中国語の普及を通じて古き良き、そして多彩で現代的な中国を伝えていきたい」と話した。

 また王毅氏(中華人民共和国駐日本特命全権大使)は「中国語を勉強し、文化を勉強するチャンスと便宜をしっかりと用意したい。孔子学院は日本をはじめ世界各国でも順調に発展している。引き続き必要な支援を行っていきたい」と述べた。

 午後にはフォーラム討議を開催。許琳氏(中華人民共和国孔子学院総部理事会総幹事・中国国家漢語国際推広領導小組弁公室主任)から孔子学院の取り組みや中国語の世界での普及について基調報告があり、続いて各国の孔子学院の代表者から、それぞれの取り組みについて報告がなされた。

<報告のあった孔子学院>
タイ マエ・ファ・ラン大学孔子学院
アメリカ カンサス大学孔子学院
中国 華東師範大学
オーストラリア 西オーストラリア大学孔子学院
ドイツ ベルリン自由大学孔子学院
日本 立命館孔子学院

 会場からはそれぞれの報告に大きな拍手が送られ、各国の代表者が情報や意見を交換している姿が数多く見られた。

2日目 開会式〜フォーラム討議

 午前中は、上野隆三立命館大学国際部副部長・文学部教授司会による、国際シンポジウム「グローバル化時代における言語と多文化共生」が行われた。
 はじめに、古川裕氏(大阪外国語大学教授・中国語教育学会会長)、于丹氏(北京師範大学教授)、竹内実氏(京都大学名誉教授・立命館大学元国際関係学部長)による基調講演が行われ、于丹氏は「言語は異文化理解の入門ツールとなるもの。生活や文化を表す文字を学ぶことで他国の文化を知ることができる」と語り、グローバル化時代における、言語教育の重要性について語った。

 その後のパネルディスカッションでは、パネリストの西田健一氏(丸紅株式会社理事・丸紅経済研究所顧問)は「中国は最重要マーケット。中国語を身につけた人材がさらに必要となってくる。孔子学院での人材育成に期待している」と発言、クリス・レイコク氏(関西アメリカン・センター館長)は「グローバル化した世界で多文化共生を実現するためには多様性を尊重することを学ばないといけない」と述べた。
 また嘉数勝美氏(国際交流基金日本語事業部部長)は「日本を知ってもらうことを目的として日本語の普及に力を入れており、年間で300万人近い人々が日本語を学んでくれている。これからは各国が競い合って自国文化の普及に力を入れるのではなく、東アジア共同体などで連携した取り組みを行っていくことが必要となってくる」と今後の課題を述べた。最後にコーディネーターの周生・立命館孔子学院長が「アメリカン・センターやゲーテ・インスティテュートなどの先人に学びながら、先進的な取り組みをさらに続けていく必要がある。そして孔子学院での言語教育や多文化間交流の成果を世界中に発信していきたい」と締めくくった。

 閉会式では、趙国成氏(中国国家漢語国際推広領導小組弁公室副主任)が「世界中のFamily(孔子学院関係者)が集まり、交流の場をもてたことは非常に意味深いことである。今後も世界中の人々の中国語を学びたいというニーズに応えられるように支援を行っていきたい」と挨拶を行った。最後に肥塚浩・立命館副総長が2日間の内容のまとめを行った上で、「孔子学院の発展により、日中間にとどまらない、世界的な交流を展開していきたい」と期待を述べ、2日間にわたる世界孔子学院フォーラムを締めくくった。

 午後からは、以学館1号ホールにて学生の司会による「世界孔子学院フォーラム記念文化祭」が行われ、「起」・「承」・「転」・「結」の4つのストーリーに合わせた、学生や留学生などによる日中の伝統芸能の演奏やパフォーマンスなどが繰り広げられた。
 まず、「起−百花斉放・千客万来」では司会者の紹介と「開祭」共同宣言が行われ、「承−響き合う調和(音楽の部)」では、和太鼓・中国琵琶・邦楽・笛といった音楽の演奏、「転−バベルの塔を超えて(身体パフォーマンスの部)」では、太極拳・合気道・トルコ舞踏・能楽が演じられた。
 最後に「結−新たな出発に向けて」では、立命館大学書道部による北京オリンピック標語「同一個世界 同一個夢想」の揮毫(きごう)パフォーマンスを行った。立命館大学応援団吹奏楽部による『Winter Games』 、『世界に一つだけの花』の演奏ののち、参加者全員による『蛍の光』合唱で、記念文化祭は幕を閉じた。

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