シンポジウムの様子
法政大学大学院人材育成研究所の小玉小百合氏 |
シンポジウム「『30代の私』を考えよう」開催
6月30日(土)、衣笠キャンパスにおいてシンポジウム「『30代の私』を考えよう」を開催した。このシンポジウムは、就職活動を控えた3回生の女子学生を主な対象としてキャリアオフィスが主催したものである。
シンポジウムでは、法政大学大学院人材育成研究所の小玉小百合氏を招き、「女性が企業で働くこと」というタイトルで働く女性に関する国や企業の取り組みについての講演を行った。講演の中で小玉氏は、自身の企業での就業経験についても触れ、「学生時代に将来どんな働き方、生き方をしたいのかを考え、キャリアデザインを描いた上で企業選択することが大切である」と話した。講演後は坂田圭・経済学部准教授が、税金制度の変化に伴う女性の働き方の変化について、データを紹介しながら解説した。
後半からは小玉氏、坂田氏、そして立命館大学OG・OBの斎藤早也香氏、広常治氏を迎えてパネルディスカッションを実施した。斎藤氏は2005年に産休・育児休暇を取得後、同年に職場復帰。「はじめは家庭と仕事の両立に葛藤があったが、自分なりのワーク・ライフバランスを見つけてからは、以前よりも仕事が効率化した」と話した。また、産休・育児休暇の取得について、「女性自身による会社での勤務姿勢のアピールも大事」と述べた。広常氏は出産後働く妻を支える夫の立場から、「男性がどれだけ働く女性をサポートできるかが重要」と語り、それを受けて坂田氏が、「均等法後、継続就業は進んでおらず、長期不況の煽りを女性が受けている」、「配偶者特別控除の廃止が有配偶女性の労働供給に与えた影響は限定的であるが、将来的に配偶者控除や社会保険料負担免除の廃止実施されれば、女性の労働供給を促進するであろう」との見解を示した。
会場には女子学生だけでなく、男子学生の姿も見られ、熱心に先輩社会人の方々の話に耳を傾けていた。
<2007年7月5日掲載>
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