全国知事リレー講義第9回 福井県 西川一誠知事
6月19日(火)、衣笠キャンパスにて、「全国知事リレー講義」の第9回目を開催した。今回は福井県の西川一誠知事を迎え、「地方分権の行方」と題した講義を行った。
講義の冒頭、西川知事は漢字研究の第一人者として知られる、故・白川静・立命館大学名誉教授が福井県出身であることに触れ、「福井県では白川先生の考えられた、『漢字は体系を持っており、その構造を理解することによって、記憶も容易となり、的確に使用することもできる』という漢字学習の方法を小学校で実践している」と立命館と福井県の関係を述べた。
また地方分権に関して西川知事は、最近話題になっている「ふるさと納税」が福井県の提案によるものであると言及。そして、「子供が生まれ育ち、大人になって働くまでの過程をずっと同じ都道府県で行うとは限らない。子供が育つ際には、市町村において義務教育費など、税の支出が必要である一方、地方は仕事が少なく、大人になると他の地域で働く場合も多い。そうすると、自分の生まれ育った市町村に対して税を納める機会がないことも出てくるため、地方は歳出のみが多くなり、ライフサイクルと税制とが一致しないことになる」とふるさと納税の必要性を語った。
「ふるさと納税」など、最近話題のトピックスが取り上げられたこともあり、会場の学生は熱心に西川知事の講義に耳を傾けていた。
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<2007年6月22日掲載>
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