立命館大学
Powered by Google
訪問者別ページへ 受験生 学部 大学院 留学生 在学生 在学生父母 交友 教職員
Profile Headline News Pick Up! Rits Frontline

Pick Up!

 

様々なイタリア観の考察が議論された

会場の様子

シンポジウム「イタリア観の一世紀 −旅と知と美−」開催

 6月29日(金)・30日(土)の2日間、衣笠キャンパスにて、シンポジウム「イタリア観の一世紀 −旅と知と美−」を開催し(主催:立命館大学国際言語文化研究所、イタリア国立東方学研究所)、海外からの研究者も交えてのセッションを行った。また初日の開演挨拶では、イタリア総領事Stefano Zanini氏と肥塚浩・立命館副総長も参加した。

 日本は、近代国家への道を歩み始めた頃から、急速に西欧諸国との交流を深めていった。そして多くの日本人が「渡欧」を体験し、様々な見聞記や文学、美術などにその足跡を残している。中世以来ヨーロッパの中核を担ってきたイタリアも、やがて統一国家となり、日本と独自の文化交流を深めていった。イタリアのイメージは日本人の心性にどのような影響をもたらしたか、そのイメージはどのように変貌・転位したのか、そしてどのようにヨーロッパ全体と重なり、いかなる差異を生じたのか、といった、1世紀以上にわたるイタリアと日本をめぐるイメージの形成過程についての考察が、今回のシンポジウムの目的である。

 セッションは2日間で5つのパートに分かれ、それぞれが異なる分野で、実際に「イタリアとの出会い」を記している多様な言説に注目。『米欧回覧実記』などの紀行文、森鴎外の『即興詩人』や須賀敦子の文学諸作品、哲学者・和辻哲郎のイタリア観、藤島武二の絵画など、各セッション参加者がそれぞれの言説に対して考察報告を行った。報告者やコメンテーターは2日間合わせて23人に及び、近代日本が紡いだイタリアのイメージを様々な角度から考察することとなった。2日目の最後には、京都造形芸術大学の芳賀徹名誉学長による統括スピーチが行われ、シンポジウムは盛況のうちに幕を閉じた。

立命館大学国際言語文化研究所のHPはこちら


<2007年7月4日掲載>