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秋季連続講演会 第3回「無声映画、等持院に還る!?第三弾 甦るマキノ映画」開催



11月30日(土)、衣笠キャンパスにて、立命館大学アート・リサーチセンター秋季連続講演会「無声映画、等持院に還る!―第3弾甦るマキノ映画」が開催され、3本の無声映画上映と、弁士・澤登翠さんによる講演が行なわれた。

350人を超える方々が来場し、生の声を加える弁士と生演奏付きの無声映画を楽しんだ。無声映画は、大正から昭和初期にかけて上映されていたもので、来場者も高齢の方が多く、賑わっていた。
マキノ映画は、"日本映画の父"と称される牧野省三氏が設立した映画会社が制作したもの。等持院や御室の撮影所から多くの作品が生み出され、映画都市・京都の地盤を築き上げた。第1部では長屋住人達の珍騒動を描いたコメディー、『黒白双紙』が上映され、会場からは大きな笑い声が上がった。途中、妙心寺のシーンが出てくると、「妙心寺だ」とささやく声が聞こえ、京都ならではの楽しみもあった。

上映後は大きな拍手が沸きあがり、「いいぞー」の掛け声が上がるなど大盛況だった。第2部では弁士の澤登翠さんが講演し、「無声映画は、弁士と音楽が生で付くことで演劇のようになる」と無声映画の醍醐味を語った。『祇園小唄 絵日傘 舞の袖』の上映では、当時の京都駅など貴重な映像も多く、会場からは懐かしむ声が聞かれた。

上映会に来場された牧泰一さん(78・北区在住)は「今までに映画を4,000本以上見たぐらいの映画好き。無声映画は動きがきめ細かい。それに何と言っても懐かしいですね」と目を細めていた。