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アート・リサーチセンターで「鳴滝乾山窯跡発掘調査速報展」開催中




尾形光琳の弟、尾形乾山が開いた最初の窯、鳴滝乾山窯跡から出土した焼き物を展示した「鳴滝乾山窯跡発掘調査速報展」が立命館大学アート・リサーチセンター展示室で12月9日(月)より始まった。展示品は、今年、大学教授らが参加して行った大規模な発掘調査から出土した焼き物の数々。発掘調査は2000年に始まり、昨年も行われており、今回で3度目となるが、出土した焼き物が一般公開されるのは今回がはじめてのことである。展示会は今月20日(金)まで開かれる。

尾形乾山は知る人ぞ知る京焼きの名手。その乾山が活動の拠点としていたのが鳴滝乾山窯である。乾山が鳴滝を拠点としていたのは1699年から1712年までのわずか13年間。しかし、乾山が焼いた京焼きはその後も「乾山焼」として慕われ、各地の焼き物に大きな影響を与えた。また、海外でも高い評価を受けている。

展示されている焼き物の多くは、椀の破片や土人形の手の部分といったように、いずれも原型をとどめていない。幾分形が残っている焼き物においても、穴がいくつもあき、いたるところひび割れている。ただ、ガラスのような透明度の高い表面をした磁器の破片においては、数百年たった今でも、きれいに澄んだ色をしている。

展示会では出土品のほかに、調査の模様も写真で紹介している。

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