講義の様子
 
タイの外交について語る
チャカリン・チャヤポン総領事
 
 
国際関係学部総領事リレー講義
第15回タイ王国総領事「タイ王国の外交」
 
 1月16日(金)、国際関係学部で本セメスターに開講されている「総領事リレー講義」は、タイ王国のチャカリン・チャヤポン(chakarin chayabongse) 総領事を講師に行われた。
「タイ王国の外交(Thailand’s diplomacy)」と題した講演は、タイの歴史と日タイ関係を軸に展開、複雑化する国際関係の中でタイ王国がとるべき外交方針について語られた。総領事は冒頭に「あけましておめでとう、学生達の健康と幸運、試験の良い結果を祈っています」と述べ、講義は終始和やかな雰囲気で進んでいった。

 総領事は、東南アジアで唯一独立を維持してきたタイの歴史に触れ、軍備や経済力において小さな国家という自覚のもとで、敵を作らない全方位外交を行う重要性を強調。テロの危険性が懸念された昨年10月のバンコクでのAPEC会議の成功も、タイ独自の外交の賜物だと述べた。

 14世紀から友好が続く日本との関係については、第二次大戦後から増加している在タイ日本人による経済活動に言及し、二国間双方向の連携が進んでいると語った。さらに、これまで援助する側とされる側という関係だった日タイ関係が、「援助」から「パートナー」へと移行していく時期にきていると話した。

 講義終了後も熱心に質問をしていた国際関係学部4回生の鷹野暢雄さんは、「東南アジア地域で日本からの直接投資が最も多いタイの特徴を知りたかった」と話し、総領事と直接コンタクトが取れる貴重な機会だった」と、この日で今年度後期の最後となる「総領事リレー講義」を振り返った。