講義の様子
 
IPネットワークについて語る大和敏彦氏
 
 
情報理工学部IT企業リーダーによるリレー講座 「情報コミュニケーション学の技術と人・社会との係り合い 第6回『シスコシステムズとネットワークの変革』」
 
 6月11日(金)、びわこ・くさつキャンパス(BKC)で、情報理工学部主催による第6回IT企業リーダーによるリレー講座が行なわれた。今回は、シスコシステムズ(株)・執行役員CTO アライアンス&テクノロジー担当の大和敏彦氏が「シスコシステムズとネットワークの変革」というテーマで講演を行なった。

 シスコシステムズは1984年の創業以来、16年間で売り上げを2倍に伸ばすなどの成長を続け、インターネット技術を支えているグローバルカンパニーである。
 近年、IT産業には、どんどん新しいネットワークシステムが導入されている。その中でも注目を集めているのが、“IPネットワーク”。IPネットワークとは、これまで単独で存在していた通信回線を統合し、1本の回線に複数データを流すことができるというもの。回線効率がよく、運用や管理の手間を大幅に削減できる。大和氏は、「シスコシステムズは、このIPネットワーク技術を私達の日常生活に適応させる準備を進めています。例えば、救急車が事故現場から病院へ向かう際、患者の様態を病院に知らせる手段としてのIP防災情報サポートシステムの応用、また、執刀医が自分の専門分野ではない場合に、その専門の医師が離れた所からその医師に指示するといった遠隔診断や遠隔手術支援のような医療への応用などがあります」と話した。
 また、大和氏は、採用活動で面接を担当することもあり、学生と接する機会も多いと語り、「この業界で自分のやりたいことが解っていて、それを持って世の中の動きをリードできる人を求めています。物事をシステムとして見ることができる人間になってください」とメッセージを送った。

 聴講した浜崎一訓さん(情報コミュニケーション学科1回生)は、「IP技術は今後ますます重要になっていくと思うし、将来はそんな未来のテクノロジーの一端を担う仕事に就きたい」と夢を膨らませた。