IT分野のビジネスについて語る寺尾氏
 
日本電気株式会社(NEC)の執行役員、寺尾実氏
 
 
情報理工学部IT企業リーダーによるリレー講座「情報コミュニケーション学の技術と人・社会との係り合い第7回『IT・NW融合によるソリューションビジネスの展開』」
 
 6月25日(金)、びわこ・くさつキャンパス(BKC)で、情報理工学部主催のIT企業リーダーによるリレー講座が行われた。7回目となる今回は、コンピューターシェア国内No.1の実績を誇る日本電気株式会社(NEC)の執行役員、寺尾実氏を講師に招き「IT・NW融合によるソリューションビジネスの展開」をテーマに講演が行われた。朝から降り続く雨にも関わらず、多くの学生が聴講に訪れた。

 今日、日本経済は上向き加減で回復の兆しを見せる中、急成長を続けるIT分野は高い注目を集めている。寺尾氏は、「日本企業の新たな成長に向けてのIT分野におけるキーファクターは、国際競争力を強める“グローバル化”、新しい商品価値を創造する“顧客(市場)志向”、情報機器が常時接続され、いつでもどこでもやりとり可能な“ユビキタス化”の三点です」と述べ、その為にこれまでそれぞれ独立していたネットワークシステムの融合の重要性を示唆した。また、その基盤となる要件として、「柔軟なコラボレーションが実現するために情報システムがオープンであること、ユーザーが使っていてわからないといったストレスがないものにすること、ビジネスの安全性、継続性を支えるためのセキュリティが確立されていることが大切です。特にセキュリティについては、近年情報流出が問題となっており、情報セキュリティ基盤の法的整備も必要でしょう」と語った。
 最後に、寺尾氏は「皆さんは激変の時代を生きています。時代や技術の最先端を走れる世代にいる中で、常にナンバーワンを目指して自分を洗練して下さい」とメッセージを添えた。

同講座は次週(7月2日)、最終回を迎える。