シンポジウムの様子
 
壇上から会場に降り
ジャーナリスト教育の一端を披露する神保哲生氏
 
 
立命館大学産業社会学部40周年記念学術企画
第3回シンポジウム「世界の現在(いま)をどう伝えるか〜ジャーナリズムの新たな役割を問う〜」開催
 
 2004年10月22日(金)、立命館大学 以学館2号ホールにおいて、産業社会学部40周年記念学術企画 第3回シンポジウム「世界の現在(いま)をどう伝えるか〜ジャーナリズムの新たな役割を問う〜」が開催された。

 パネリストとして、元(社)共同通信社専務理事・編集主幹のジャーナリスト 原 寿雄氏、アジアプレス・インターナショナル記者で昨年の一連のイラク戦争報道で2003年度「ボーン・上田記念国際記者賞」特別賞を受賞した綿井健陽氏、日本初のニュース専門インターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』を立ち上げたビデオニュース・ネットワーク代表の神保哲生氏、産業社会学部でメディア論専門の鈴木みどり教授を迎えてパネルディスカッションを行った。

 前半では、各パネリストから、ジャーナリズムをめぐる現状と各氏の活動を踏まえて問題提起がおこなわれた。綿井氏は、イラク取材の現状を報告。多くのメディアが撤退したイラクでは、現場という第一次情報を取材できないまま、遠く離れた場所で記事が書かれている今のイラク報道のあり方に疑問を呈した。次に、神保氏は、壇上から会場に降り、アメリカの大学授業で行われているロールプレイング・ゲームを取り入れたジャーナリスト教育の一端を披露。さまざまな状況での選択を通じて、ジャーナリストとは何かを学生たちに直接問いかけた。原氏は、「問題を、武力ではなく言論で解決することに人生をかけているのがジャーナリストである」と強く語り、「イラク戦争とジャーナリズム」の問題からジャーナリズムに対しての問いかけが強くなされた。後半はフロアからの質問も加えて議論が行われ、産業社会学部の情報メディア学系やジャーナリスト志望者を中心に集まった多数の学生・聴講者は各氏の話に熱心に耳を傾けていた。

 なお、本企画は引き続きあと2回開催される。 

詳細はこちら