講師陣たち
 
      
講演会の様子
 
 
「ビキニ水爆被災50年展−放射能と人類−」記念講演会 開催
 
 2004年10月28日(木)、立命館大学衣笠キャンパス 創思館カンファレンスルームにおいて、「ビキニ水爆被災50年展―放射能と人類―」の記念講演会が開かれた。講師陣は、コーディネーターの立命館大学国際平和ミュージアム館長 安斎育郎氏をはじめ、財団法人第五福竜丸平和協会事務局長 安田和也氏、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 竹峰誠一郎氏の三人。

 1954年3月1日に起きた第五福竜丸ビキニ被災事件は、人類と放射能の関係を見直し、原水爆禁止運動芽生えのきっかけとなった。
安斎氏による概要説明のあと、安田氏が「ビキニ水爆被災事件について」と題し、当時の様子を振り返った。そして現在も、30,000発を超える核兵器の存在を指摘し、「第五福竜丸の事件は、50年前の神話でなく、今日の問題である」と述べた。

 続いて、竹峰氏が「マーシャル諸島の被爆の現状について」と題し、計67回の核実験で、移住を無理強いされ、文化を奪われた上、健康状態の悪化で苦しむマーシャル諸島共和国の状況を解説。「土地は島民の命そのものである。島を奪われれば、島民の魂も死んでしまう」という島民の言葉を紹介し、「日常生活の基盤を目に見えないうちに、じわりじわりと壊されている島民にとって、核問題は現在進行形の問題」であると訴えた。

 「ビキニ水爆被災50年展−放射能と人類−」は、11月23日まで立命館大学国際平和ミュージアムで開催されている。