Grudev S. Khush氏(カリフォルニア大学教授)
 
玉村美保子氏(WFP国連世界食糧計画日本事務所代表)
 
 
国連コメ年協賛国際シンポジウム『食糧供給の持続可能な共生社会の実現に向けて』開催
 
 2004年11月5日(金) 立命館大学衣笠キャンパス 恒心館730教室及び立命館アジア太平洋大学H棟202教室をサテライトで接続し、国連コメ年協賛国際シンポジウム『食糧供給の持続可能な共生社会の実現に向けて』が行われた。このシンポジウムは国連が各年毎に一つのテーマを設定し行ってきた「国際年キャンペーン」に立命館大学として参画した初の試みで、立命館大学(国際教育・研究推進機構、国際関係学部、国際インスティチュート、キャリアセンター衣笠、国際地域研究所)と立命館アジア太平洋大学(APU)共催、国際コメ年日本実行委員会、国連協会京都本部、国際機関アジア生産性機構の後援で行われた。

 Grudev S. Khush氏(カリフォルニア大学教授)と玉村美保子氏(WFP国連世界食糧計画日本事務所代表)の基調講演が行われ、発展途上国での持続可能な農業構築、食料安全保障と貧困緩和への総合的取組みの現状と将来への展望を先進国の関わり方についても触れながら論じられた。
Khush氏は緑の革命を先導した稲育種という農業技術開発の観点から、また、玉村氏は国連WFPの実践的な食糧供給支援の視点から講演された。英語でのシンポジウムであったため、コーディネーターの友松篤信氏(宇都宮大学教授)の日本語による要約をはさみ、加古敏之氏(神戸大学教授)と河村律子氏(立命館大学助教授)のコメント、会場からの質問が続いた。

 自由討論では、コメント・会場からの質問に基調講演者が回答する形式をとりながら、友松氏、加古氏、河村氏に加え、高橋正義氏(立命館大学教授)を中心に今後の課題について議論が展開された。

 本シンポジウムはすべて英語でなされた点と、衣笠キャンパスとAPUがサテライトで接続され、両キャンパスが同時にシンポジウムに参画できたことで、議論を盛り上げた。APUの院生を中心に基調講演者に積極的な質問がなされ、衣笠の学生からも食糧問題に関する意識が高まったとの意見が多く寄せられた。