交通システム事業部輸送システム本部長で
工学博士の解良和郎氏
 
      
講義の様子
 
 
キャリア形成科目「技術者のキャリア」リレー講義 解良和郎氏『鉄道運行管理システムの開発』
 
 立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)において、日立製作所との教育研究に関する包括協定に基づくキャリア形成科目「技術者のキャリア」のリレー講義が開講されている。

 2004年11月2日(火)は、交通システム事業部輸送システム本部長で工学博士の解良和郎氏を招いて「鉄道運行管理システムの開発」と題して講演が行われた。

 解良氏は「日本は世界一の鉄道利用大国で世界の約4割を占めています。それを支えているのが運行管理システムで、時代とともにその応用技術も発達しています。例えば、運行管理業務が駅で職員による手動操作だったものが、中央指令室からモニターなどを通じて指示を出す自動操作に切り替わり自律分散型システムを構築しました。大型システムを用いてネットワークを駆使することで、高速、高密度運行と卓越した安全性、正確性を実現したのです」と述べた。実際、1列車あたりの運行の遅れは、新幹線で平均0.3分、在来線で平均1分、また新幹線は開業以来営業運転で死亡事故ゼロを継続中という正確性、安全性を裏付けるデータがでている。

 最後に、解良氏は「私は技術を通して社会に貢献できることに技術者として生きがいを感じています。次世代の日本を支える皆さんは、グローバルな視点を持ち、世界に通用する技術を開発し、世界に飛躍、貢献していってください」と学生達にメッセージを送り、講演を締めくくった。