小川洋氏
 

講演会の様子
 
 
2004年度特許庁長官特別講演会開催
 
 2004年11月26日(金)、立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)プリズムホールにて、立命館大学BKC開学10周年記念・エクステンションセンター「弁理士講座」特別企画として、特許庁長官小川洋氏を招いての特別講演会「知的財産立国を目指して」が開催された。

 我が国は1990年代の日本経済の低迷やアジア諸国の台頭による我が国の国際競争力の低下、技術革新の重要性の高まりを背景として、「物」に加え、価値ある「知恵」を重視。科学技術力や創造力で国際競争力を強化し、未来を拓く「知的財産立国」の実現を目指している。小川氏は冒頭、「社会や国民の知的財産への関心は非常に高まっている」と述べ、この間の知的財産立国に向けた政府の取組み等をパワーポイントを用いて、分かりやすく説明。また、具体的な取組みとして、特許庁の審査順番待ち期間ゼロを目指した取組みにも触れ、「将来的には審査順番待ち期間ゼロを目指して様々な対策を行っています」と力強く述べた。

 講演会の最後には、産業競争力の強化には知財創造人材、技術経営人材、弁理士、弁護士などの育成が不可欠であると、人材育成に関する政府の取組みや、「大学には知的財産立国を支える人材の輩出、産官学連携による研究開発、研究成果の社会還元が大いに期待されている」と大学への期待にも触れ、約1時間半の講演会は終了した。

 会場には本学学生・院生、工業会会員、弁理士会近畿支部会員、産学連携関連企業、一般市民など500名の聴講者が訪れ、講演の終わりには多くの質問が飛び交うなど、関心の深さがうかがえた。