講演を行う秋田光彦氏
 

教室の様子
 
 
2005年度連続リレー講義「現代社会と宗教」
第8回目「アート・オブ・ライフ 劇場寺院による地域創造」
 
 5月30日(月)、衣笠キャンパスにおいて、連続リレー講義「現代社会と宗教」の第8回講義が行われた。講師は大連寺住職で應典院主幹を務める秋田光彦氏。「アート・オブ・ライフ 劇場寺院による地域創造」をテーマに、葬式仏教と揶揄される現代仏教が社会とどのように関わっていくかについて講義を行った。

 講義の中で秋田氏は、人とのつながりの中で生きるという仏教の「縁起」の教えの重要性を説き、仏教を社会的な仕組みの中で新たに展開していく必要性を語った。具体的な「縁起」の活動として、秋田氏は慶典院での演劇活動を紹介し、自らを表現する演劇活動の中での人とのつながりを通して、自分を再発見することができると述べた。また、人と直接接することなくメールなどに熱中することが、人間を生きづらくする不安の根源ではないかと指摘する。このような不安を解消するためには「人間は、社会の中で生かされていると感じなければならない」と述べた。

 講義を受講した竹内裕一さん(政策科学部1回生)は「今日の授業では、他者との関係性だけでなく、演劇活動における自己表現などについても具体的に語られ、興味深かった」と感想を語った。