三重県の野呂昭彦知事
 

学生の質問に応える野呂知事
 
 
全国知事リレー講義 第13回「新しい時代の公〜ニュー・パブリック・ガバナンスをめざして〜」
 
 7月12日(火)、衣笠キャンパスにて法学部法政特殊講義「全国知事リレー講義」の前期最終講義となる第13回が行われ、三重県の野呂昭彦知事が講義を行った。
 冒頭で野呂知事は、日本の良い和牛を歌ったと言われる“天神の牛歌”を紹介し、以前に松阪牛で有名な松阪市の市長を務めた経歴を語った。
 そして、野呂知事は行政について、「今までの行政はご都合主義で非合理的だった。そこで三重県では民間の経営手法を取り入れ、生活者起点の行政を行った」と、三重県の行政の変化について説明し、「そして今、多様な主体が行政に参画する第2のステージへと変わってきている」と、今後の行政のありかたについて触れた。
 また、県の総合計画として策定している「県民しあわせプラン」を紹介し、行政に一任せず、県民自ら出来ることは自分たちで行う『個の確立』、住む人にとって魅力的な地域を作る『地域主権』で、多様な主体による役割分担と開かれた自治体を目指していることを説明した。そして文化の力について、「人間が関わることで生まれる“人間力”、地域の独自性を生み出す“地域力”、新しいものを生み出す“創造力”によって文化が生まれる」と述べた。
 最後に近畿圏と中京圏について、「現状は東京一極集中だが、近畿圏と中京圏が協力することで東京圏に匹敵するほどの強力な広域圏になる」と述べ、2つの空港や中枢港湾などの資源を活用し、世界から選ばれる圏域を作る必要性があると語り、講義は終了した。

 本講義は全国知事会の主催により、読売新聞社などの協力によって行われており、後期も引き続き立命館大学で開催される。

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