学生時代は、学部の勉強や教職課程の勉強などと、課外自主活動の両立に力を入れていました。高校時代から国語が好きで国語の教員になりたいと思い、文学部日本文学専攻に入学しました。教育系の大学ではなく立命館大学に進学した理由は、立命館のような総合大学のほうが、教育学以外にも幅広く学ぶ機会があると思ったからです。また様々な人と関わることで、人間としての引き出しが増えるとも考えました。学部では、よく言語学関係の授業を履修していました。そこで学んだ、あまり一般に知られていないことわざの解釈などは、生徒の興味関心を引き付けられるという点で、現在の教科指導でも役立っています。また、教職課程の授業で学んだ学習障害についての知識は、そのような生徒がいた場合の対応に役立っていると感じます。
課外活動では、アカペラサークルClef(クレフ)と学外の観光ガイドサークルに所属していました。アカペラサークルClefでは、学園祭や新歓祭などほとんどの行事に関わって活動していました。このサークルでは何事にも妥協しない人が多く、KJ法(データをカードに記述し、カードをグループごとにまとめて、図解し、論文等にまとめてゆく方法)を用いてミーティングを行ったりするなど、企画力が身に付きました。歌だけに留まらず、他大学の人との関わりもあり、企業と提携して京都駅でイベントを行う人も部員にいて、交渉力も身に付き、人間関係や世界が広がりました。
観光ガイドサークルでの主な活動内容は、修学旅行生への寺社案内でした。以学館で見つけたチラシを見て、「人前で話す練習になるかな」と思い、参加しました。また、大学入学時から教員志望だったので、教員になるための良い準備になるとも思いました。このサークルでは世の中のシビアさを知ることができました。学生であろうと完璧に案内をしなければなりませんし、期日までに求められたものを仕上げなければなりません。そんな環境に置かれたおかげで、困難な状態からの切り抜け方や、それに打ち勝つ精神力が養われました。直接観光客の方と接する機会も多く、観光客の方に失礼に当たらないように常に心がけることで、自然とマナーも身につけることができました。
これらの課外活動と教職課程、学部の学びを両立させるのは大変でしたが、心がけていたのは「メリハリをつける」ということです。大事な授業や絶対に大学に行かないといけない日にはガイドサークルなどの活動は入れず、勉強に集中する日と課外活動に打ち込む日をはっきりと分けることを徹底していました。3回生では、専攻や教職課程のゼミも始まり、サークルでも責任が大きくなって、両立がさらに難しくなりましたが、課外活動で多くの経験をすることによって、教員になった際に必ず役に立つと考えていたため、この2つのサークル活動をやめようと持ったことは一度もありませんでした。
3回生の終盤から4回生にかけては、教員採用試験に向けて勉強を続ける日々でした。朝から夕方まで教職支援センターで勉強し、1日10時間くらい勉強した日もありました。特に、学習指導要領に関しては、大学の授業ではじっくり学ぶ機会が少なかったですし、教師になるうえでしっかり理解しておく必要があると思ったので、特に重点的に勉強しましたね。そして、大阪府立公立学校教員採用選考の中学校国語に合格することができました。 |