輝いています、ときの人 #99 谷口恒平さん(映像学部2回生)、平田和匡さん(映像学部2回生)
熱気あふれる映像制作の現場から多くを学ぶ
2008年秋公開となる映画「天国はまだ遠く」。
そのメイキング制作やプロモーションなどプロの現場に映像学部の学生が関わっている。
この作品は映像学部と学術交流協定を結んでいる株式会社東北新社(東北新社)が
「地域映画プロジェクト」として制作しているもの。今回はこのプロジェクトに参加している
谷口恒平さん(映像学部2回生)と平田和匡さん(映像学部2回生)にお話を伺った。
(2008年4月7日掲載)
Q

お2人が参加している「地域映画プロジェクト」について教えていただけますか?
また、このプロジェクトに参加されたきっかけを教えて下さい。

谷口

このプロジェクトは東北新社、学生、地域が協力しあって、映画を通じて舞台となる京都府宮津市の活性化につなげようというものです。私たちは、映像学部と連携している東北新社への「学外映像研修」(インターンシップ)という形で参加しています。今回のメイキング撮影はその「学外映像研修」のプレ・プロジェクトで、研修前に実際に撮影現場の空気に触れておく事が大切だという考えから実施されたものです。

 

私は、映画のDVDについているメイキングを見るのが好きなのですが、ほとんどが出演者や監督へのインタビューで構成されていて、不満を持っていました。友人からこのプロジェクトの事を聞いたとき、「自分ならこうしたい」と考えていたメイキングが作れるチャンスではないかと思い、参加しました。

平田

僕は最初、メイキングを「こうつくりたい」という明確なイメージは持っていませんでした。しかし大学生活の中でプロの撮影現場に参加するということはめったに経験できるものではないので、とにかく挑戦してみようと思いました。また、地域映画プロジェクトについて詳しく知るうちに、その内容にも非常に惹かれていきました。 

Q

実際に映画の撮影現場に参加した感想や苦労、またメイキング映像の内容などを聞かせて下さい。

平田

私たちは宮津市での撮影現場に2回参加させていただいたのですが、実際の撮影現場は思っていた以上に活気がありました。また、厳しい仕事であるにもかかわらず、それ以上に楽しそうにしているスタッフや出演者の方々の姿が印象的でしたね。

 

今回のプロジェクトでは、映像制作の仕事に現役で携わっている映像学部専任講師の藤岡幹嗣先生に指導していただいています。宮津でのメイキング撮影中も、藤岡先生の助言のおかげで、最初はわからなかった撮影のタイミングなどの部分も徐々にクリアになっていきました。

 

 

 

谷口

メイキングを撮影するにあたり、私たちは台本を元にある程度のカット割りなどを考えていました。しかし、実際の撮影現場では予定通りに行かない事もしばしば。このような現場での経験を通し、徐々に自分たちが作るメイキングについて深く考えるようになりました。

 

また、宮津での撮影終了後にプロデューサーの方から今回の宮津に対するこだわりを聞き、出演者や監督が出てくる一般的なメイキングではなく、地域映画が宮津市側で今後どのように動いていくのかを内容に盛り込んでいきたいと考えるようになりました。「天国はまだ遠く」は、東北新社や宮津市の人々など、たくさんの人の思いが交差してできあがった映画なので、それぞれの思いを、僕たち学生が一歩引いた立場で撮影していきたいと思っています。

Q

なるほど。今回のメイキングは、映画作品のメイキングというよりは、地域映画プロジェクト全体のメイキングとなりそうですね。今後このプロジェクトはどのように展開されていくのですか?

谷口

現在は、メイキングの方向性が宮津市を中心に据えたものに変化したことから、実際に宮津に行き、映画に関わった市民や実行委員会の方々のインタビューなどを集めています。

 

最終的な目標としては、メイキング単体で見ても楽しめる作品に仕上げ、僕たちの創るメイキングが宮津の地域活性化に少しでも役立てたら嬉しいですね。

平田

また、メイキング撮影とは別に、宮津市の子供たちを対象にした映画のワークショップなどの企画も考えていて、どうすれば映画が地域に貢献できるのか模索中です。

 

また4月から映像学部の正課授業として始まる「学外映像研修」では、この映画の広報活動や、上映会の企画なども行えないか思案中です。この「学外映像研修」は映像学部の2回生なら単位登録すれば受講できるので、どんどん参加して欲しいですね。

Link 映像学部ホームページ
Link 東北新社ホームページ
Link 宮津市ホームページ
Link 宮津天橋立映画プロジェクト実行委員会
取材・文/橋本 夏(映像学部2回生)
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