今振り返ってみても、本当に刺激的かつ学ぶ事が多かった貴重な経験だったと思います。出場が決まったときには、嬉しさよりも安心したという感じでしょうか。実は2年に1度開催されるユニバーシアードには、ずっと高校生の時から出場したいという目標がありました。ただ昨年は数々の国内試合や国際スキー連盟主催レースでも、成績を重視して滑りを強化してきましたが自身の力不足で目標に届くことができないまま、良い結果が残せずにいました。当時は選考選手枠にも入れていない状況で、悔しい思いをしていました。それをバネに今年の各レースには強い気持ちで臨んだんです。その結果、学生スキーチャンピオン大会、そして全日本学生スキー選手権大会でタイトルを取ることができました。ユニバーシアード出場に繋がった意義のある試合だったと思います。
そうして初の国際試合に挑んだわけですが、初めて味わう国際試合が持つ独特の雰囲気や、世界各国からヨーロッパカップ・ワールドカップに出ているような優れた同年代のプレーヤーが魅せる滑りに圧倒され、自分の滑りを発揮出来ないまま4種目総合で5位という結果に終わってしまいました。入賞はできましたが、目標にしていた表彰台は逃し、くやしい気持ちでした。しかし、私よりも多くの国際試合を経験し、同じ目標を持って戦ってきた先輩や良きライバルたちと一緒に世界の舞台に立てたことは、本当に貴重な経験でした。
今回のユニバーシアード出場を通じ、海外の強豪選手のプレーを間の当たりにし、肉体的、精神的タフさがまだまだ自分には不足していると気づかされる好機になりました。経験が足りないとメンタル面も弱くなり、気持ちも落ち込んでしまいます。さらに経験を積んで、「もっと強くなりたい」と思うようになりましたね。 |