輝いています、ときの人 #142 立命館大学新聞社 財務担当、
              衣笠消防団 衣笠分団所属 赤木一弘(あかぎ・かずひろ)さん(法学部2回生)
「誇りを持って地域を守る」地域の活動を通してめばえた意識
2008年12月から京都市北消防団の衣笠分団に所属し、
現時点で最年少の団員として、毎月活動に参加している赤木一弘さん。
もともと立命館大学新聞社の記者として、地域と大学との関わりについて取り組みを紹介してきた赤木さんが、
紙面で地域を紹介するだけでなく、自らも消防団に入り地域での活動に取り組んでいる。
今の活動内容やその魅力について伺った。
(2009年7月10日掲載)
Q

まずは、新聞社での活動内容と、消防団に入ったきっかけについて教えてください。

赤木

私は、現在新聞社で会計業務を担当していますが、2008年度後期の半年間は文化部長という役職も兼任し、文化面の紙面の編集を担当していました。その頃から地域との関わりに興味があり、新聞社の先輩の紹介で衣笠キャンパスの近くにあるお寺の和尚さんと知り合ったことがきっかけで、地域に目を向けるようになりました。新聞の文化面でも大学と地域との関わりをテーマに約半年間にわたって記事を掲載し、地域の方々が学園祭についてどう思っているかや、地域の運動会に訪れる立命館大学のサークルなどを紹介しました。

 

消防団に入ったきっかけも新聞社の取材からでした。北消防団に所属している立命館大学4回生の学生の取材に行った際に、実際に消防団の活動を体験したんです。地域の方たちが元気に活動されているのを見て、「自分も一緒に活動したい」と思い、すぐに入団しました。

 

主な活動としては、月に2回の夜回りや防災訓練などです。また、天ぷら火災防止などの講習会や、防災についての勉強会もあります。消防署や他の分団の方と一緒に山林火災の消火訓練で重いポンプを運んだこともありました。

 

 

 

Q

消防団の活動の中で感じたことや、自分が変わったと思う事はありますか?

赤木

まず、地域の実態を知ることが出来たことが大きいです。自分の住んでいる地域のことを真面目に考えるようになりました。危ないものに気がついたり、これまでだったら気にならなかったものが気になるようになりました。

 

また、一緒に活動している方たちは、それぞれが仕事などで忙しい中でも消防団の活動を続けているだけでなく、いつも笑顔を絶やさず、消防団の活動に誇りと責任感を持っています。「地域を守る」という強い意志があるんですね。それを近くで見ていて、いい刺激を受けています。この活動を通じて人の繋がりが広がりました。

 

あとは、大学新聞を地域の方に見てもらえる機会ができました。地域の事について取り上げている新聞を見て、みなさんに喜んでもらえました。また、活動を通しての発見が新聞のネタになることもあります。

Q

最後に、赤木さんの今後の目標を教えて下さい。

赤木

消防団の活動の広報と、新たな消防団員の募集に力を入れたいです。消防団のメンバーは高齢の方が多く、最近は新しいメンバーがあまり入ってきていません。今、活動している方たちの思いや志を引き継いでいきたいと思っています。あと、消防団の広報誌があるのですが、残念ながらあまり知られていないので、もっと多くの方に知ってもらうために広報活動をしたいです。

 

立命館大学新聞社に所属する私としては、これから学生の皆さんにも地域のことをもっと伝えていかなければならないと考えています。消防団などに直接参加していない学生にも地域の取り組みや、地域の方々のお話に触れることで、少しでも地域への関心を持ってもらいたいと思います。あとは、学生がもっと地域の活動などに参加して、姿を見せるというもの大事な事だと感じています。「立命館大学があって良かった」と地域の皆さんに思ってもらいたいですね。

取材・文/船岡 知(政策科学部3回生)
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