そうですね、去年との大きな違いは、当初はメンバーの心が一つになっていなかったという事です。今年は11人のメンバーのうち、5人がFIH MEN'S JUNIOR WORLD CUP *¹ の日本代表選手に選ばれていて、本戦に出るメンバーが揃ったのは大会の2日前でした。世界を体験してきた日本代表の5人は、他のメンバーと練習してきたフォーメーションやボールのつなぎ方が違い、呼吸が合いませんでした。チームワークがとれないままに迎えた大会では、ボールがつながらず、個人プレーが目立つ展開となり、相手に先制を許してしまいました。特に今回は、周りの期待もかなり大きなものでしたし、そのプレッシャーと目の前の試合でうまくいかない現状が重なって、とても苦しかったです。
「このままではいけない」と思いながらも気持ちを切り替えられずに迎えた決勝戦。そんな時、試合前に監督がバラバラだった僕たちを叱咤してくれました。これがきっかけとなって、キャプテンとして自分のしなければならないことが明確になりました。試合直前のミーティングでメンバーにこれまで練習してきたことを活かしてみんなで優勝しようと伝えました。そこでメンバーの気持ちも結束。決勝戦では、早稲田大学に6-1で快勝することが出来ました。
*1 FIH MEN'S JUNIOR WORLD CUP…4年に一度開かれる、ホッケーの21歳以下の世界大会のこと。今年はマレーシア・ジョホールバルとシンガポールで開かれた。 |