輝いています、ときの人 #147 フリーペーパー制作団体「moco」代表 山田安友(やまだ・やすとも)さん(政策科学部2回生)
たった1度きりの大学生活を充実させる「キッカケ」を作るために
「人生で1度しか味わえない大学生活を多くの人に思いきり充実させてもらいたい」
このコンセプトを軸に今年2月に設立されたフリーペーパー団体「moco」。
設立から約半年たった今、京都市内各地に置かれ密かに注目を集めている。
今回のインタビューでは「moco」代表の山田安友さん(政策科学部2回生)に、
設立までの経緯やコンセプト、そしてこれからの目標などについてお話を伺った。
(2009年10月9日掲載)
Q

フリーペーパー「moco」を立ち上げたきっかけと経緯を教えてください。

山田

1回生時の基礎演習のクラスのメンバーと非常に仲が良く、その頃から「このメンバーで何かしたい」と思っていました。そこで「皆が協力して1つのものを創り上げる」ということができる団体を探していましたが、既存の団体にはそういうものがなかったため、「自分達で作ろう」ということになりました。

 

フリーペーパーを選んだ理由は「学生に何かしらのキッカケを与えたい」「学生にモチベーションを上げてもらいたい」をコンセプトに、大学生活を全力で頑張っている人に注目し、その姿を取り上げることで、学生の読者に長いようで短い大学生活について考え、より充実したものにしてもらいたいという思いがあったからです。気軽に手にとって見てもらえるというのも大きな理由ですね。

 

タイトルの「moco」という名前はスペイン語で「真っ直ぐ」ということを意味し、「学生生活で何か真っ直ぐに一途に取り組んでもらいたい」という意味が込められています。このような経緯で今年の2月にメンバー9人で結成しましたが、増減を繰り返して現在は他大学の学生2名を含めて16名で活動しています。

 

 

 

Q

実績も資本もない大学生の団体が冊子を発行することは大変だと思いますが、これまでの活動で苦しかったことや嬉しかったことを教えてください。

山田

やはり、僕たちは実績も信頼もない団体なので、広告費を集めるための企業回りは苦労しました。体力的にも精神的にも辛かったです。約400の会社に電話したり直接伺ったりしましたが、この不景気の中で大学生のフリーペーパー団体に出資してくれるところは本当に少なく、何度も心が折れそうになりました。しかし「フリーペーパーを立ち上げたい」という熱い思いを必死にアピールしたり、また本学産業社会学部OBで有限会社Creative Wide Company 代表取締役の本田弘哉さんにいろいろアドバイスをして頂いたりした結果、何とか発行できるだけの広告費を得ることができました。

 

このような苦労を重ねながらも多くの方々の協力を頂き、創刊号が出来上がった時は本当に嬉しかったです。出来上がった冊子について「moco見たよ」などとクライアントの方々や友人から言われた時には、本当に作ってよかったと心の底から感じました。加えて最近では、草津市の方から「草津市にフリーペーパー文化を根付かせて草津のよさをアピールしてほしい」と要請を受けたのですが、その話を聞いた時も「自分たちの活動が着実に広まっているんだな」と実感しました。

Q

最後に「moco」そして山田さん自身の今後の目標と共にメッセージをお願いします。

山田

学生向けのフリーペーパーが数多くありますが、私達みたいに学生団体が読者と同じ学生向けの視点で作っているものはそう多くありません。これからも、限られた学生生活で本気になっていろんなことにチャレンジしている人の姿を紹介し、学生の皆さんに学生生活のモチベーションを上げてもらえるような冊子を発行したいと思います。そういう意味では、学生生活でやりたいことが定まっていない人、また何か刺激がほしい人にぜひ、「moco」を手にとって頂きたいです。また年1回行われるフリーペーパーを企業の方が審査するイベントSFF(Student Freepaper Forum)で優勝することを目標に、日々熱い思いを持ち続けて頑張っていきたいと思います。

 

また、イベント事業も並行して行っていく予定です。10月16日(金)には就活生向けのイベント「就活スタートダッシュセミナー〜不況に打ち勝つ、本気の就活!!〜」を職業教育のプロフェッショナルである学校法人滋慶学園グループとタイアップをし、衣笠キャンパス内で開催します。イベントを通して、学生にキッカケを与えるアプローチもしていきたいと思っています。

[編集後記]
取材日当日も広告費集めに奔走していた山田さんでしたが、存分にフリーペーパー「moco」への熱い思いを語って下さいました。また取材には「moco」営業部長の奥田直子さん(政策科学部2回生)も同席し、広告費を集めることの大変さなどを語ってくださいました。話を通じて彼らの「学生生活を本気になって取り組んでもらいたい」というメッセージを強く感じることができ、有意義な取材になりました。

Link フリーペーパー「moco」のホームページはこちら
取材・文/畑仁優鋭(政策科学部2回生)
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