3人で暮らす「シェアハウス」という部分では苦労をしましたね。「こまちや」を作るにあたり、学生たちに需要調査をしました。そこで見えてきたこととして、一つの部屋を共有する「シェアハウス」は、お金の節約のために数名で暮らすことだと考えている学生が多かったということ。その中で、特段安い訳でもない町家の家賃を払いつつ、共同で生活をしたいと思う学生がいるのか、という疑問が出てきたのです。
そこで私たちは、新しく「コレクティブハウス」という概念を考えました。これは「シェアハウス」とは少し違って、それぞれの住民がプライベートの住居は保ちつつも、みんなで使ういくつかの共有スペースを持って生活の一部を共同化する、という考え方です。「ただいま」というと「おかえり」といってくれる人がいる。少し家賃が高くても、そんな生活も素敵だと思ったのです。 |